宿題をやる意味と、宿題を自ら進んでできる子に育む方法
「宿題ってどうしてやらなきゃいけないの?」
「やる意味がぜんぜんわかんない」
「子どもに宿題の意味を聞かれちゃって…」
こんなことでお悩みではありませんか?
宿題についてはお母さんもお子さんも、日々、奮闘していることと思いますが、宿題をやる意味について考えたことってあまりないと思います。
「毎日、先生から出されるから」
「やっていかないと怒られるから」
…など、恐らく、ほとんどの子が宿題をやる意味を正しく知りません。
お子さんの学年が小さいうちはいいのですが、大きくなって山のような宿題を出されると「これに何か意味があるのかな?」「どうして強制されるのかな?」と疑問を持つようになり、「毎日、面倒…」と、次第に宿題を真剣にやらなくなってしまいます。
やる意味がわからないとお子さんだって馬鹿らしく感じるのは当然なのですが、親御さんとしてはなんとか「宿題くらいは自分から進んでやるようになって欲しい」と切望してしまいますよね。
そこで今日は、宿題をやる意味を考え、確認しながら、宿題を自ら進んでできる子にお子さんに育む方法を解説していきます。
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宿題をやる意味を考えてみよう!
そもそもの宿題をやる意味とは何かというと、次のとおりです。
● 学校で習ったことを復習する
● 学校で習ったことの応用を行う
● 家での勉強習慣を定着させる
多くのお子さんが、なぜ宿題をやらなければならないのと疑問に思ってしまいますが、このような意味があり、必要なものです。
親御さんがもしお子さんに質問されたら、上記で説明した3つの理由をきちんと伝えられるようにしましょう。以下に詳しく解説していきます。
学校で習ったことを復習する
宿題をする意味の1つ目は、学校で習ったものを復習することです。
学校で学習した分野や新しい単元を習ったままにしておくと、次の日にはそのおよそ70%が失われてしまいます。
しかし、すぐに復習することによって、その記憶は復活し、徐々に定着することがエビングハウスの忘却曲線として確立されています。
ですから、学校で習ったことをそのままにするのではなく、復習すれば定期テストの勉強も捗るようになります。
学校で習ったことの応用を行う
続いて、学校で習ったことの応用を行うのも宿題の意味です。
というのも、小学校や中学校は宿題が復習中心でしたが、高校になると復習が50%くらい、残り50%が応用問題になってきます。
とくに進学校は授業中にすべての受験問題に取り組むのが不可能なので、このような形になっていることがほとんどです。
ですから、仮にこの宿題をやっていないと、高校生は受験時に困ってしまうでしょう。
3年間の積み重ねが受験時に現れると考え、きちんとクリアすることを目標に取り組んでみてください。
家での勉強習慣を定着させる
宿題をする意味の最後は、勉強習慣を定着させる目的があります。
これは主に小学生や中学生に求められるもので、家に帰ったら数十分から数時間の勉強ができることを目標に、宿題のカリキュラムが組まれます。
ウチに帰ったあと余暇時間を使って勉強するのは、子どもにちって苦痛です。
ゲームやテレビ、You Tubeといった娯楽があるにもかかわらず、宿題に取り組まなければならないのは、納得できない子も多いでしょう。
ですが、ここで娯楽を優先するのではなく、勉強をするために小中学校の宿題は組まれていると考えましょう。
とはいえ、なぜ学校はここまで宿題をさせてくるのか疑問に思ってしまうお子さんも多いです。
それに対しての明確な答えを、次の項目ではお伝えします。
宿題はそもそも必要なのか?
なぜここまで学校が宿題をお子さんに課しているのかというと、自学自習ができる人間に成長させる意味があります。
自学自習ができるとは、自ら課題を見つけて、余暇時間を使いスキルアップをすることを指しています。
このスキルは、成人年齢に達した大人でも持ち合わせていない方が多く、社会人の勉強時間はなんと、1日数十分しかありません。
すると、自分のために勉強できる大人の方と余暇時間をすべて娯楽に費やす大人では、スタートは同じであっても、2年から3年で大きな差が出来てしまいますよね。
たとえば、1日10分も勉強していない人と、1日1時間必ず勉強している人とでは、年間に直すと勉強時間が少なくとも6倍違ってきます。
6倍の差を1年で詰めようとするなら、次の年には1日6時間の勉強が必要です。
といっても、この計算は働きながらだと無理があります。
このように、宿題をきちんとできるようになることは、将来お子さんが自立して生きていくために必要になることだから、学校側も宿題を課していると考えておきましょう。
宿題をやることで得られるメリット3つ
将来に対してメリットがあるといっても、お子さんは努力がなかなかできない子が多いです。勉強は誰にとっても大変な作業なので「やりたくない」と思うからです。
ですから、宿題をやることで得られる身近なメリットを提示することが必要です。
具体的には次のとおり。
● 成績アップに直結する
● 苦手な箇所を見つけられる
● 受験勉強する下地が作れる
先ほどの話を伝えながら、お子さんが納得できていないようであれば上記のメリットを伝えてみてください。
成績アップに直結する
宿題をやることで得られるメリットの1つ目は、成績アップに直結することです。
もちろんお子さんもわかっていることではありますが、理論的にお伝えすると次のとおりです。
1. 学校で習ったことを復習しないと1日でおよそ70%の知識が失われる
2. ただし数十分の勉強をすれば知識は定着する
3. 定期テスト前に急いで勉強するよりも効率よく点数をあげられる
このように、数値と理論を使うと、より納得して宿題に取り組めるでしょう。
それに、宿題は提出物にもなっているので、提出できていないお子さんは宿題を期日までに出すだけでも成績アップが見込めます。
苦手な箇所を見つけられる
続いてのメリットは、苦手な箇所を見つけられることです。
苦手な箇所を見つけられるとなぜいいのかというと、定期テストの際に苦手分野に絞って勉強すれば点数アップを狙えるからです。
宿題は基本的な問題が出題されるので、その問題が解けなければ苦手箇所と断定していいでしょう。
苦手箇所がわかったら翌日に先生へ相談するのがベストですが、メモを残しておいて、テスト週間にも、もう一度復習するべきです。
苦手箇所を中心に勉強し、基本問題が100%取れるようになれば、定期テストでは、だいたい60%から70%の得点取得が見込めます。
受験勉強する下地が作れる
最後のメリットは受験勉強する下地が作れる点です。
宿題をすることは、自学自習の習慣を作ることに他ならず、受験勉強はこの積み重ねでもあります。
仮に宿題ができないお子さんであれば、受験勉強のときに「何から手をつけたらいいかわからない」となってしまいます。
これでは受験勉強にならないのは、想像に難くないことです。
ですから、受験勉強するときに困らないよう、今から勉強するメリットを伝えると効果が高くなります。
その際には、あわせて受験勉強で失敗するとどうなるのかも伝えると、お子さんが将来の不安を感じ、宿題に前向きに取り組めるようになります。
宿題に取り組めないお子さんの特徴
ここまで宿題に取り組むメリットについて詳しく解説しましたが、どうしても宿題ができないお子さんもいます。
このようなお子さんの特徴は次のとおりです。
● 勉強についていけない
● 宿題の目的がわかっていない
● そもそも勉強のメリットがわかっていない
それぞれ詳しくお伝えします。
勉強についていけてない
宿題に取り組めないお子さんの特徴の中でも、真っ先に対策を行わなければならないのが、勉強についていけていないお子さんです。
学校の勉強がわかっていない状態では、宿題の基本問題さえまったく解けず、親御さんから注意しても、「わからないから解けない」となってしまいます。
そのため、まずは学校の勉強を理解するところからスタートしなければなりません。
必要であれば、1学年分戻ったり、小学生の内容に戻ったりして遡行学習を行い、今の分野が理解できるようにしましょう。
宿題の目的がわかっていない
宿題に取り組めない多くのお子さんは、宿題の目的がわかっておらず、次のステップに進めません。
というのも、ゴールが明確に設定されていなければ人間は動けないからです。
それに目的がわかっていたとしても、将来よりも直近のメリットがわかっていなければ、モチベーションはあがりません。
ですから、先ほどお伝えした宿題の意味とメリットをきちんと伝え、今すぐにスタートするように親御さんから働きかけましょう。
そもそも勉強のメリットがわかっていない
また宿題のメリットや意味を説明する前に、そもそもなぜ勉強するのかがわかっていないお子さんもいます。
このような場合は、必ず勉強するメリットから伝えるようにしてください。
仮に宿題のメリットや意味だけを伝えてしまっていると、「なんで勉強しているのだろう?」と疑問が増えてきます。
すると、勉強する意味がわからずに指が止まってしまい、宿題に手を付けられなくなります。
勉強のメリットや意味を伝えるときには、将来の夢とあわせて伝えると効果抜群です。
たとえば、「あなたは〇〇になりたいと言ってるけど、そのためには資格が必要だよ」と伝えて、勉強が将来役立つことを教えてあげてください。
ただし、あわせて宿題のメリットをもう一度確認し、「だから今勉強すると成績アップにつながる」という一言を必ず付け加えましょう。
お子さんに宿題をさせる方法と対策
ここまで宿題に取り組めないお子さんの特徴をお伝えしてきましたが、宿題をする意味だけを伝えても、なかなか取り組むようにはなりません。
親御さんは、今すぐ宿題に取り組んでほしいと考えるのが普通ですよね。
そこで、お子さんが宿題にすぐ取り組むようになる方法をお伝えします。
具体的な方法は次のとおりです。
● 宿題に取り組む時間を決める
● 宿題ができたかどうか保護者がチェックする
● 勉強本来の意味から宿題をやる意味を一緒に考える
それぞれ詳しく解説していきます。
宿題に取り組む時間を決める
お子さんに宿題をさせる一番の方法は、宿題に取り組む時間を決めることです。
たとえば、家に帰ってきてから1時間後に取り組むとするのではなく、19時には宿題に取り掛かると明確に決めておきましょう。
このルールは旅行中や連休中であっても崩すことなく、必ず守るようにしてください。
どうしてもルールを守れないことが起きたら、特別に許可すれば問題はありません。
宿題ができたかどうか親御さんがチェックする
お子さんが宿題をするのに慣れていない場合には、親御さんが率先してチェックを行います。
宿題に慣れていないと早く終わらせようという気持ちが先走ってしまい、きちんとやりきれていない場合もあります。
ですから、提出物としてきちんと出来ているかどうかを、親御さんがチェックして確認してください。
仮にできていなかった場合には、その修正が完了するまでお子さんに宿題をさせてください。
そうすることで、宿題をきちんとやり遂げたほうが、結果的に時間効率がよくなると学習し、宿題のミスが少なくなります。
勉強本来の意味から宿題をやる意味を一緒に考える
ここまで宿題を親御さんがルールを作りチェックしていると、休む暇もないと感じてしまいますよね。
しかし、宿題をやりきっているか心配な気持ちもあります。
そんなお母さんに取り組んでほしいのが、お子さんが自ら宿題をきちんとやりきれるよう指導し、徐々にチェックの目をゆるくしていくことです。
そのためには、勉強本来の意味や宿題をやる意味を伝えていかなければなりません。
仮にこの意味が伝えきれていないと、チェックが甘くなった途端にお子さんの宿題提出率が落ちてしまいます。
また、「ここまでの指導が自分にできるかな?」と不安に思う親御さんも多いです。
そこで最後の項目では、最も効率的にお子さんが宿題をする方法をお伝えします。
何をやっても宿題ができないお子さんへの対策
親御さんが常に仕事に追われ、お子さんの宿題へのチェックが甘くなりがちになってしまうと感じたら、一度、家庭教師の先生に頼ってみるといいでしょう。
というのも、家庭教師の先生は、お子さん1人に対して1人の先生がつくので、宿題のチェックも厳しくなるからです。
もちろん、塾を検討している親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、通常の塾だと先生1人で見る生徒数が多くなってしまうので、学校の宿題まできちんと見てもらえません。
そうであれば、塾に行ってから家庭教師の先生に頼るのではなく、はじめから家庭教師の先生に依頼したほうが効率的に勉強も進みます。
宿題をやる意味をご家族みんなで一緒に考えると、勉強の効果がグーンとアップ!
宿題は自立学習を行う上でとても重要で、受験勉強の下地にもなります。
もちろん、お子さん自身で行えればいいのですが、実際はかなり難しい場合がほとんどです。
親御さんが宿題をやる意味をきちんと伝えながら、ルールを決め、チェックすることが一番の解決策になります。
とはいえ、宿題を常に見ているのは、共働きが多い最近では難しいのが現状なので、もし、お子さんの宿題だけでも誰かにきちんと見てほしいという思いがあれば、先ほどお伝えしたように、塾ではなく家庭教師を頼ってみるといいかも知れません。
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「あ、わかった!」「カンタンにできた!」など、目を輝かせて勉強に取り組み、「これならできる!」と自信にあふれたお子さんの姿を見たら、お母さんのワクワクは止まらないと思います。
無理な勧誘は一切ありません。ぜひお子さんの勉強のやり方を見直す「キッカケ」にしてください。