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【中学生・高校生必見!】素数を完全攻略する方法

「素数って100までに何個あるの?」
「素数が覚えられない」
「素数の見分け方ってあるの?」

素数を学んだ途端、いろんな疑問や壁に突き当たります。

でも素数とは難しいものではなく、素数の数え方には色々な方法があり、コツも数種類あるんです!

そこで今日は、素数の数え上げ方のコツを解説し、素数問題を実際に解いていけるようなページを作成しました。

これを読むと、素数の奥深いところまで分かるので、ぜひ最後まで読んで学びを深めてください。



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もくじ

素数一覧1から100まで一気見!

中学生・高校生の段階では、1から100までの素数を暗記しておいた方が役立ちます。

なぜなら、11や13といった素数は後ほど紹介する素因数分解などで、とてもよく利用するからです。

文字ベースで1から100までの素数をお伝えすると以下の通りです。

● 2・3・5・7
● 11・13・17・19
● 23・29
● 31・37
● 41・43・47
● 53・59
● 61・67
● 71・73・79
● 83・89
● 97

ランダムに並んでいるように見えて、なんとなく規則性があるように思えますよね。

後ほど紹介しますが、素数というのは今でも研究が進んでいる分野であり、まだまだ解明されている最中なので、すべてを理解するのは非常に難解です。

でも、中学校までなら100以上の素数出てくることは、あまりありません。ですので、まずは30までの素数を覚えてしまいましょう。



素数と合成数の見分け方

素数を学んだ皆さんがまず知りたいのは、

「素数ってどうやって見分けるの?」って事だと思います。

そこで、素数についての見分け方を詳細にお伝えしていきます。



素数と合成数の見分け方①:単純に割り算で見分ける

素数を単純に見分ける方法は、割れるかどうかを確認することです。

例えば、44という数字は1ケタ目が4なので偶数とすぐに分かります。

すなわち、偶数であれば2で割れるということ!

一方、51はどうでしょうか?

奇数のため一見すると少し難しいですよね。

でも3で割ってみると17と割り算ができ、素数ではないと分かります。

ざっと割り切れる数字を、以下に紹介しておきますので頭に入れておいてください。

1. 偶数(2は素数です!)
2. 2と3ですぐに割り算ができるもの

基本的にほとんどの数字が2と3で割り切れるものばかりなので、まずは2と3を試してみてください。

その後、5や7など、試す数字を増やしていけばいいだけ。

やり方を知ってしまえば、「カンタンじゃん!」と思えますね。



素数と合成数の見分け方②:一の位で見分ける方法

実はこの他にも、一の位で割り切れるかどうかを確認する方法があります。

1. 一の位が偶数(2の倍数)
2. 下二桁の数字が4の倍数(100などの下二桁が00の場合もOK)
3. 一の位が0か5(5の倍数)

中学生や高校生が使える知識としては、この程度知っておけば大丈夫。

4の倍数は意外と盲点ですから、覚えておいて損はありません。



素数と合成数の見分け方③:各数字の和で見分ける方法

上記の方法でも分からなければ次にやるのは、各数字の和がどうなるか?です。

例えば、51という数字は素数でしょうか?

答えは、5+1で6になるため、3の倍数と簡単に見分けることが可能ですね。

このような、【暗記しておくべき各桁数の和】については以下の通り。

1. 各桁の数字を足して3の倍数(3の倍数)
2. 各桁の数字の和が9の倍数(9の倍数)

この2つを確実に覚えておきましょう。

9の倍数の方は3の倍数でも代用が可能であるため、3の倍数の見分け方のみ覚えておけば簡単に素数かどうかを確認することができます。



素数と合成数の見分け方④:エラトステネスのふるいで見分ける方法

最後の見分け方は、エラトステネスのふるいで見分ける方法です。

古代ギリシャの数学者であるエラトステネスが考案した素数の見つけ出し方のアルゴリズムで、100までの数字であれば簡単に見分けることができます。

具体的手順は以下の通り。

1. 1を除外する
2. 2から順番に素数か素数ではないかを判別
3. その倍数は全て削除する
4. これを繰り返して行う

では、実際に先程作成した表を用いて確認していきましょう!

エラトステネスのふるいの操作手順

①1を除外する

わかりやすいように、素数はそのままにしてまずは1を除外します。

②2から順番に素数であるかないかをチェック

2は素数のため青色がそのまま残っています。

③2の倍数を全て消す
では、素数の倍数は全て消していきましょう。

2の倍数は1ケタが偶数のものでしたね。
するとかなり多くの数字が消えているのが分かります。
④3の倍数をチェックする
同様にして3と3の倍数をチェックしてみましょう。

※3の倍数で見つかった箇所を赤で色分け
3の倍数の特徴は1つ3の倍数を見つけたら斜めに見ていくことです。
そうすると意外と簡単に見つけられます。

⑤5の倍数と7の倍数をチェックする
100までの数値の素数を見つける場合には、残り5と7の倍数をチェックすればいいだけです。
5の倍数を黄色、7の倍数を緑で色分けしました。

3の倍数と2の倍数の時点でほとんど全ての数字が消えてしまうので、5の倍数7の倍数は少しの数字を消すだけで大丈夫です。

このようにして見事、青色のところを避けて全て斜線と色分けができました。



素数の見分け方の練習をしてみよう!

素数の判別方法が分かったところで、実際に素数かどうかの判定を行っていきましょう!

もう一度簡単にチェック方法を解説しておきます。

1. 2か3で割る
2. 割り切れなければ5や7を試す
3. 全ての桁数を足して3の倍数かを試す
4. 一桁目が0か5だったら5の倍数としてみる

では早速、問題を解いていきましょう!

1. 123→素数ではない
2. 97→素数
3. 71→素数
4. 1→素数ではない
5. 【応用】121→素数ではない

さて、何問解けたでしょうか?

1番最後の問題は今までの知識では解けない問題でした。

なぜなら、121は11の倍数であることを知っていないと解けないからですね。

中学校数学では、10〜20までの2乗の数を覚えておく必要もあるので、簡単にまとめておきます。

● 10→100
● 11→121
● 12→144
● 13→169
● 14→196
● 15→225
● 16→256
● 17→289
● 18→324
● 19→361
● 20→400

覚え方のコツとしては、2乗する元の数の一桁目の2乗した数の一桁目が必ず一の位に来ることです。

例えば、11の2乗の場合、12『1』という具合。

このコツを知っていると、グンっと暗記が簡単になるので覚えておいてくださいね。



素数とは何か?

素数の見分け方が分かったら、次は素数とは何かを確認していきます。
素数とはと聞かれると、以下の2通りの定義があります。

1. 正の約数が1とその数のみ
2. 転じて正の約数が2つある数

例えば、『3』という約数を考えてみましょう!

3の約数は、1と3のみですね。

最初に定義した2つの定義に合致するので3は素数であると断じることができます。



素数とは何か?①:約数とは?

さて、ここまで出てきている約数の定義とはなんなのでしょうか。

約数とは端的に言うと、その数字を割り切れる数字のことです。

例えば、6であれば、1、2、3、6が約数ですね。

6の場合約数が4つ存在しているので、素数ではないと判定できます。



素数とは何か?②:1より大きい自然数について

素数は1より大きな自然数であるとも定義できます。

なぜなら、自然数には0が入らず、正の整数のみを表すからですね。



なんで1は素数として扱わないのだろう?【単数について】

素数を扱うときに、「なぜ1は素数として扱わないの?」という質問が多くでます。

この質問の一般的な定義から言うと、1は1しか約数が存在せず2つの約数を持つという素数の定義から外れているから素数ではないとされます。

しかし、約数が1つだけという数字はこの『1』しか存在しておらず、これを特別に単数と呼んで扱っている点は応用編としておさえておくとよいでしょう。



素数とは何か?③:正の約数について

なぜ正の約数と明確に定義には書かれているのでしょうか?

答えとしては、負の約数を数学上では使用するときがあり、正の約数ときちんと表記しなければ誤解が生まれてしまうからです。



なんで負の約数は使わないの?

実際に負の約数は因数分解の際に使用するのですが、通常の約数を数えるときは基本的に正の約数しか使用しません。

例えば、24という数字の分解をしてみると、

24=2×−3×−4

と表記できますよね。

ただ、もう少し分解を加えてみると

24=2×3×−1×4×−1

−1同士が掛け算で打ち消し合うので、結局24=2×3×4になってしまうのです。

このように考えると、負の数を約数と考えても正の約数になってしまうので、一貫性がなく混乱を産んでしまいます。

そのため、中学校では因数分解以外のところでは負の約数を使わないようにしているんですね。



素数はどんなところで使うの?

早ければ小学5年生で学ぶ素数ですが、小学校段階ではほとんど利用することはありません。※中学受験するお子さんは覗きます。

では、一体どんなところで利用するのでしょうか。

この項目では素数の利用先について解説していきます。



素数はどんなところで使うの?①:素因数分解

中学校1年生段階の素因数分解の分野では、素数を利用します。

素因数分解とは、数字を素数で割って1になるまで行っていくものです。

素因数分解を行うと、数字を構成する数字の個数や約数の個数を導き出すことも可能なので、便利な操作なんです。



8を素因数分解してみよう

8を素因数分解すると、まずは2で割れて4が残ります。

8=2×4

ただこの時点ではまだ4が素数ではないのでこちらも2で割ります。

そうすると…

8=2×2×2

になりますね。

中学校1年生で夏休み前まで学習が進んでいる方は、

8=23

と表記する方法も覚えているかもしれません。

0の素因数分解は禁止

素数の定義を思い出してみると、『1より大きな自然数』が対象でしたね。

そのため、素数を使って数字の分解を行う素因数分解では0の分解は禁止されています。

なぜなら、0に何を掛けたところで0になってしまい意味をなさないからです。



素数はどんなところで使うの?②:平方根

中学校3年生になって出てくる平方根では、素因数分解を非常によく使います。

特に平方根の足し算や引き算、乗除の計算では素因数分解できるかどうかが鍵になってくるでしょう。

平方根の問題はその後の二次方程式にもつながってくるので、素因数分解で苦手をつくらないことが重要です。



素数はどんなところで使うの?③:整数問題

素数の問題と関連性が高いのが、素因数分解を使った整数問題です。

都道府県によって異なりますが、整数問題は県立高校入試よりも私立の入試で良く問われる傾向にあります。

例えば、48にできるだけ小さい数を掛けて何かの2乗にしたいといった問題です。

こちらに関しては、より詳細に次の項目でお伝えしていきます。



素数の問題を実際に解いてみよう!

では、素数の基本的な知識が固まったところで素数を使った問題を解いていきましょう。

解説もしておきますから、分からない人は参考にしてみてください。



素数の問題①:30までの正の整数に素数は何個ありますか?

30までの正の整数で、素数としては2・3・5・7・11・13・17・19・23・29が存在し、10個の素数が存在しています。

基本的にこういった問題は数え上げが有効で、100までの数字であれば一の位と10〜20の段などに分解して考えていくと良いでしょう。



素数の問題②:64はどのような数の2乗になっているか?

2乗問題は、必ず素因数分解を行って解いていきます。

具体的に、64を素因数分解すると

64=2×2×2×2×2×2

と2が6つ出てきますね。

特定の数字が偶数になれば半分に分けて計算します。

この場合、

64=(2×2×2)×(2×2×2)

すなわち

64=8×8

となり、8の2乗であることが分かりますよ。

この特定の数字が偶数になればいいという言葉をきちんと覚えておきましょう。

素数の問題③:48にできるだけ小さい数を掛けて何かの2乗にしたい!

2乗の問題は必ず素因数分解から入るって

48=2×2×2×2×3

このように分解できます。

次に各数字の個数を確認していきましょう。

2は数字として4つあります。

一方3は1つしかなく2組に分けることはできません。

何かの2乗になっている場合には、全ての数字が偶数個あり2つに分けることができました。

そうなると、3が1つ足りないので、問題文から3を掛ければ何かの2乗になりそうです。

48×3=(2×2×3)×(2×2×3)=12×12

3を掛けると12の2乗になっていることがわかりましたね!



素数の問題③:【応用】24の約数の個数を素因数分解を使って求めなさい

最後に中学校段階の知識からは少し離れた問題を紹介します。

約数の個数を求める問題も、実勢は素因数分解を利用して解くことが多いです。

この場合、

24=2×2×2×3

となります。

2の個数は3個、3の個数は1個です。

ここから大事な公式に当てはめます。

約数の個数=(1+1つ目の約数の個数)×(1+2つ目の約数の個数)…(3つ以上ある場合に続く)

この公式を覚えておくと簡単に約数の個数が求まるので、必ず覚えておいてください。

これに当てはめると、

24の約数の個数=(1+3)×(1+1)=8

実際に約数の個数を確認してみると、1、2、3、4、6、8、12、24と8個あります。

このように約数の個数は素因数分解と公式に当てはめて考えると簡単に求められますので、覚えておきましょう!



素数についての知識を深める話

素数は英語でprime numberと呼ばれており、研究が盛んな分野です。

ここで、冒頭の画像をもう一度御覧ください。

一見ランダムに見える配置ですが、何かしらの法則性が見つかってきそうな感じもしますよね。

古代から素数については色々な論が唱えられており、現在では懸賞金100万ドルの問題まで存在しているんです!

そこで数学的な教養として素数についての理解を深めるために、ここでは素数の学術的な解説をしていきます。

具体的には以下の通りです。

1. prime numberのprimeってどんな意味?
2. 高貴な数字の意味ってなんだろう
3. 懸賞金100万ドルの問題とは!?

早速解説していきますね!



素数についての知識①:prime numberのprimeってどんな意味?

素数はPrime numberと呼ばれ最初のPrimeには、形容詞として極上の、最上のといった意味があります。

直訳すると素数は最上の番号という意味であり、研究者たちが愛して止まない数字でもあります。

また別名を数学の女王などと呼ばれています。

なぜこのような名前が与えられているのかというと、素因数分解をしてみるとよく分かります。

素因数分解をすると、世界のありとあらゆる数字(自然数)が全て素数の掛け算によって表現されるんです。

素数は全ての数字の基礎となるのがPrime numberと呼ばれる所以でしょう。



素数についての知識②:高貴な数字の意味ってなんだろう?

さて、素数が最高の数字と呼ばれるには色々な理由があります。

先ほどお伝えした、全ての数字の基礎になっているという理由の他に、

1. どの桁数にいっても素数が現れる
2. 規則性に関する様々な予想はあるが未だどこまで続くかが分かっていない

といった理由も存在しています。

ポジティブな理由ばかりが取り沙汰されますが、実は素数自体は他の数学的な分野に貢献をしておらず、他の分野の発展が素数の全容解明に役立っているため『女王は動かない』と揶揄されることもあるそうです。

完全数について

完全数とは、その数の約数からその数を抜いた総和がその数と等しくなる数を指しています。

言葉にすると少し難しいので数式に表してみましょう。

1番初めの完全数は、6であり6の約数は1、2、3、6です。

この中から6を抜いて総和を求めると、

1+2+3=6

となっていますね。

こういった数字を完全数と言い、完全数は2のn乗×素数という形をとっています。
このように様々な箇所で素数は登場し、研究者たちを苦しめていると同時に探究心の源ともなっているのです。



素数についての知識③:懸賞金100万ドルの問題とは!?

素数の完全理解をすれば、現在の懸賞金として100万ドルを提示されているリーマン予想も解くことが可能です。

リーマン予想については、中学校・高校の範囲を逸脱しているのでここでは割愛しますが、数学で今現在習っていることに懸賞金が掛かっているとわかればモチベーションになりますとね。

このリーマン予想は、1859年からずっと解かれていない難問です。

でも、この問題は素数の並びに一定の法則性を見出すものであり、人類史上で最も偉大な発見になる可能性を秘めた問題でもあるのです。



結局素数ってどれくらいあるの?

さて、最後の項目では素数がいくつあるのかをお伝えしていきます。

その数はなんと、約 2×1021個 が現状分かっている数値となっています。

10の21乗となると途方も無い数値であり、予想の遥か上を行く数値ですね。

このように素数は様々な箇所で計算されており、今後も更新が続いていくと予想されています。



素数はいろいろな可能性を秘めた分野!

今回の記事では素数の一覧を示しながら、100までの数字の中で素数はどれくらいあるのかを確認してきました。

100までの素数を全て覚える必要はなく、一の位で判別する方法などがありましたね。

素数は中学校では扱いやすい部類の数字ですが、研究するとなると大変です。

興味がある人はこの記事を参考に、色々と調べてみるといいでしょう。

もしかしたら世紀の大発見ができるかも知れません。

この記事を書いた人

齋藤 義晃 / 勉強プランナー

メッセージ:
不良でビリから2番目、偏差値30台。そこから独自で確立した勉強法で早稲田大学に合格。この経験を活かし、家庭教師として53人の生徒を第一志望校に合格に導き、在学中に「家庭教師のゴーイング」を設立。勉強が苦手な子専門として実績29年。今でも現場の中心に立ち17,000人以上の相談を解決。心理カウンセラーの資格を取得し、不登校・発達障害の生徒さんへのサポートにも力を入れています。

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