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【中学3年生必見!】因数分解を完全攻略する方法

「因数分解ってどうやって覚えるの?」
「公式が覚えきれない…」
「因数分解を解くコツって?」

こんなことでお悩みではありませんか?

お子さんが中学生になると勉強もグンと難しくなって、親御さんがみてあげようとしても「まるで歯が立たない…」「学生の頃は解けたけど…」と思う事が多くなってきますよね。

特に因数分解は、展開と違って苦手な子が多い範囲ですが、きちんと作法を守れば簡単に解ける分野でもあります。

そこで今日は、因数分解の公式を紹介しながら、その解き方をお伝えしていきます。
応用問題まで解けるように解説していくので、ぜひ参考にしてみてください.



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因数分解とは?

因数分解とは、和の形をしている式を積の形に戻すことを指しています。

具体的に式を用いて解説すると以下の通りになります。

x2+2ax+a2=(x+a)2

このように左辺の和で表された式を、右辺のように最小の単位まで分解し積の形にすることが因数分解と呼ばれます。



展開とは?

因数分解の逆の形を取るのが展開と呼ばれています。

先程の式を使うと、

(x+a)2=x2+2ax+a2

最小単位が積として表された式を解いて、計算できなくなるまで和の式で表したものを展開といいます。

順番が逆になりましたが、通常中学校3年生で学ぶ順番は、

1. 展開
2. 因数分解

となっており、展開公式を覚えてから因数分解がやっとできるようになります。

もし「展開が苦手で…」と感じているなら、真っ先に展開公式から覚えることをオススメします。



因数分解をする意味とは?

因数分解を学んだ当初は、これってなんでやるの?思ってしまうかもしれません。

でも因数分解は、今後、数学を学んでいく為には重要な意味を持ちます。

なぜなら、2次方程式や2次関数(高校生で習う範囲の2次関数)を解くために必要になってくるからなんですね。

因数分解を行う意味は、【高次元のものを低次元に分解して解きやすくする】ということです。

具体的には、2次方程式が分かりやすいでしょう。

x2+2ax+a2=0

という2次方程式があった場合、因数分解をして

(x+a)2=0

とします。

すると、掛け算を行って0になるということは、0が左辺に含まれているということですよね。

そこで、x+a=0という1次式を解いて、x=-aという答えが出てくるんです。

このように、【難しいものを分割して考えていく】のが因数分解の応用発展先となっています。



因数分解の公式

次に、因数分解の公式について解説していきます。

中学校レベルの因数分解を解いていくためには、以下の展開公式を覚えておく必要があります。

1. 和と差の積
2. 2乗公式と3乗公式
3. 2次式の素因数分解を用いた解き方とたすき掛け

ただし、3乗公式やたすき掛けは、どちらかというと応用発展となっている為、覚えなくてもいい分野でもあります(ただし6年制の中学校などは除く)。

では早速確認していきましょう!



因数分解の公式①:和と差の積

和と差の積の因数分解の解き方はとても簡単です。

和と差の積の公式は

a2-b2=(a+b)(a-b)

左辺がちょうど和と差の積の形になっていることから、このような名前がついています。

例えば、以下の式があったとします。

● x2-49

まず和と差の積の特徴は数字と文字が2つしかない点です。

2つの式が出てきたら、『和と差の積かも?』と疑ってくださいね。

x2については、x×xで2乗になっていることが分かりますが、49はどうでしょうか?

例えば、5の平方数を考えてみると25です。

このように総当りで考えてもいいのですが、15あたりまでの平方数は覚えておくとよいでしょう。

1 1
2 4
3 9
4 16
5 25
6 36
7 49
8 64
9 81
10 100
11 121
12 144
13 169
14 196
15 225

この表から49は7の平方数ということが分かります。

そのため、

x2-49=(x+7)(x-7)

という風に因数分解することができました。



因数分解の公式②:2乗公式と3乗公式

続いて2乗公式と3乗公式です。

公式としては以下の通りになります。

1. a2+2ab+b2=(a+b)2
2. a2-2ab+b2=(a-b)2
3. a3+3a2b+3ab2+b3=(a+b)3
4. a3-3a2b+3ab2-b3=(a-b)3

見破るポイントとしては、1番初めの数字と1番後の数字が2乗の形か3乗の形になっている場合ですね。

3乗公式は間に数字が2つ出てくる場合が多いので、見分け方はとても簡単です。

ただ、2次式を因数分解するとなると2乗公式は混乱してしまいがちで、公式を暗記するというよりも、2次式の因数分解を行う方法をそのまま応用すれば簡単に解けてしまいます。

こちらについては後ほど詳しく解説していきます。



因数分解の公式③:2次式の素因数分解を用いた解き方とたすき掛け

では、実際に2次式の解き方を見ていきましょう!

2次式は公式を覚えるというよりも解き方を覚えるのが先決なので早速問題を解いてみましょう。

x2+15x+56

この式を見たときにチェックするべきポイントは2つ!

1. 和と差の積ではないか
2. 共通因数はないか

和と差の積公式や共通因数を括りだす問題も混じっている可能性があるので、必ずチェックするようにしてください。

さて両方を確認したところで、どちらも当てはまらないことが分かりました。

まず、素因数分解を用いて解く方法をお伝えすると以下の通りです。

1. 56を素因数分解して約数を割り出す
2. 負の約数も考えて足して15、掛けて56になる数を見つける
3. 出てきた答えをそのままxの後ろにつける

では、この方法で解いたものを画像で御覧ください。

基本的な問題なのでこの程度で簡単に解けてしまいますが、マイナスなどが含まれている場合には以下の点に注意してください。

1. 1番後ろの数の符号がプラスなら両方マイナスもしくはプラスの可能性を考える
2. 1番後ろの数の符号がマイナスなら掛け算する約数のどちらかはマイナスと考える

少し難しい問題に関しては次の項目で取り扱いながら解説していくので、上記2点はそのときに使っていきます。



因数分解の解法・解き方を解説!

それではもう一度、因数分解の問題を解いていきましょう。

今度は様々な問題を解いていきます。

具体的には、

1. ax2-3a
2. x2-y2
3. x2+6x+9
4. x2-12x+20

上記4問です!早速見ていきましょう。



因数分解の解法・解き方①:和と差の積でないかを確認する

まず第1に、和と差の積があるかないかを確認していきます。

大きな特徴として和と差の積は数字と文字が2つしか出てきませんでしたよね。

ax2-3aとx2-y2がこの中で2つしか出てきていない式です。

あとは両者が2乗になっているのは後者の式ですね。

ということは前者は共通因数を括りだす問題であるということです。

1. ax2-3a→a(x2-3)
2. x2-y2→(x+y)(x-y)



因数分解の解法・解き方②:2乗式と2+(a+b)x+abの攻略法

さてでは残りの式も一緒に解いていきましょう。

1. x2+6x+9
2. x2-12x+20

具体的には、1番後ろの数字を両者とも素因数分解して、出てきた約数(負の約数)も含めて計算し、足して真ん中の数字になればいいのでしたね。

そこでもう一度、注意点を思い出してください。

A. 1番後ろの数の符号がプラスなら両方マイナスもしくはプラスの可能性を考える
B. 1番後ろの数の符号がマイナスなら掛け算する約数のどちらかはマイナスと考える

この注意点を意識しながら、1と2の一番後ろの数字を素因数分解してみましょう。

I. 9=3×3
II. 20=22×5

Ⅰ.は掛けて+9足して+6になるものは3と3しかありませんね。

そのため、答えは

x2+6x+9→(x+3)(x+3)→(x+3)2

このように2乗の公式は素因数分解で解けば覚えなくても大丈夫なんです!

続いてⅡ.を確認していきましょう。

x2-12x+20

こちらの式の中には、真ん中にマイナスが含まれているため少しややこしいのですが、加法と乗法の性質を考えるとすぐに解けてしまいます。

● 乗法→掛けてプラスになるのは約数同士がプラスもしくはマイナスのとき
● 加法→足してマイナスになるのは約数がマイナスのときのみ(乗法の情報からどちらがマイナスになるかを確定するとき)

ここからⅡ.の素因数分解で掛けて20足して−12になるものは『−10』と『−2』ですね。

これらをそのまま使います。

x2-12x+20→(x-10)(x-2)

この法則を知っておくだけで因数分解はずっと簡単になるので、ぜひ試してみてくださいね!



因数分解の応用問題を解いてみよう!

ではここからは、因数分解の応用問題を解いていきます!

(a+1)x2+7(a+1)x+12(a+1)

この問題ですが、実はとっても簡単に解けるんです。

ステップとしては以下の通りです。

1. 共通する因数がないかを確認する
2. そのまま因数分解を行う
3. 最後に共通する項目を展開する

早速見ていきましょう!



因数分解の応用問題①:共通する因数がないかどうかをチェックする

まずこの式の中で共通する因数がないかを確認していきます。

因数はそれ以上割り切れない数字を表しているので、1つの文字や数字だけでなく数字の場合もあります。

ここでは、(a+1)が該当しますね。

こちらをAとして括りだしてしまいましょう。

A(x2+7x+12)

A以下はとても良く見た形になっていますね。



因数分解の応用問題②:そのまま因数分解を行う

A(x2+7x+12)をそのまま因数分解してしまいましょう。

まずは2つの式になっていないので、和と差の積は使えません。

そこで、12を素因数分解してみると、

12=22×3

これらの素因数の中で、掛けて+12、足して+7になるものは4と3ですね。

A(x+4)(x+3)

ここまででほぼ完成形です。

因数分解の応用問題③:最後に共通する項目を展開する

最後にAを展開してあげると、

(a+1)(x+4)(x+3)

となり答えられました!



因数分解の応用問題を解いてみよう!整数問題編

最後の項目では整数問題について取り上げていきます。

132−32

意外に思われるかもしれまんせんが、この問題も因数分解の知識を使えば簡単に解けてしまうんです。

因数分解の作法に則りチェックをすると2つの数字の式になっているので和と差の積が使えますね。

(13−3)(13+3)
=10×16
=160

とても簡単に解けてしまいましたね。

このように整数問題の中には因数分解を用いて解く問題もあるので参考にしてみてください。



因数分解は公式に頼らなくても解くことが可能!

因数分解とは、公式を使っても使わなくても解くことができます。

素因数分解を使えば、和と差の積以外は簡単に解けてしまいましたよね。

このように一見、難しく感じても、理解してしまえば意外と簡単に解けるのが数学の面白いところです。

そして、難しそうな解き方ほど「どうしてこうなるんだろう?」と考えていけば、数学をもっと楽しむことができます。

この記事を参考にして、ぜひ苦手な因数分解を得意に変えてくださいね!

この記事を書いた人

齋藤 義晃 / 勉強プランナー

メッセージ:
不良でビリから2番目、偏差値30台。そこから独自で確立した勉強法で早稲田大学に合格。この経験を活かし、家庭教師として53人の生徒を第一志望校に合格に導き、在学中に「家庭教師のゴーイング」を設立。勉強が苦手な子専門として実績29年。今でも現場の中心に立ち17,000人以上の相談を解決。心理カウンセラーの資格を取得し、不登校・発達障害の生徒さんへのサポートにも力を入れています。

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