算数と数学の違いは難しさ!難しい理由を徹底解明
「算数と数学ってどう違うの?」
「算数は好きだったけど数学は苦手…」
「どうして数学はあんなに難しいの?」
こんなことでお悩みではありませんか?
実は、算数と数学には明確な違いがあります。
ですが、違いはあっても算数は数学の一部なので、基本的な算数の計算式などは数学に引き継がれます。
とは言え、
「でも…うちの子は算数が大好きだったのに、数学になった途端ガクッと下がったのよね」
このような体験や、中学生になったお子さんのテストの点数を見て、愕然としてしまった経験があるお母さんは少なくありません。
せっかく算数が好きだったのですから、そのまま中学でも数学を得意にしてあげたいですよね。
そこで今日は、数学を難しいと感じてしまう理由を徹底的に解明し、解説していきます。
これを読むと、数学を勉強するコツがつかめますので、ぜひ最後までお読みください。
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数学と算数の違い~考え方の違い~
算数と数学の考え方の違いには何があるのでしょうか。
具体的には以下の通りです。
1. イコールの性質が違う
2. 算数は基本的な技能の習得
3. 数学は多角的な発展性を目指す科目
以上3点について深掘りしてお伝えしていきます。
数学と算数の考え方の違い①:イコールの性質が違う
小学校で学ぶ『イコール』は、『ならば』という意味が含まれています。
一方で中学校で学ぶ『イコール』は、『等しい』という意味になります。
「どっちも同じじゃないの?」と思われるかもしれませんが、実はかなり違った性質を持っています。
1. 小学校では左辺から右辺への移行が絶対にできない
2. 中学校はイコールが『等しい』から、等しくなるように操作すれば移行ができる
このような根本的な違いがある点を覚えておくといいでしょう。
数学と算数の考え方の違い②:算数は基本的な技能の習得
また算数は、数を扱う基本的な技能を習得するために学ぶものです。
そのため、あくまで取り扱うのは簡単な数式のみであり、中学校への勉強の橋渡しとなる小学校6年生になってからでしか文字式は出てきません。
ただ、数学の計算に利用する根本的な考え方は小学校で学ぶため、基本的といっても力を抜くことは厳禁です。
数学と算数の考え方の違い③:数学は多角的な発展性を目指す科目
数学は文字式を本格的に取り扱い、一般化することを目標に学習を進めていきます。
例えば、以下のような式が一般式と呼ばれます。
S=a×h(正方形の面積)
aの値とhの値が分かれば自動的にSの値が決まってきますね。
これは正方形であれば、どんな形であっても面積を求められるという一般化された式、つまり公式です。
その他にも、方程式を解いて未知の数を解くのも数学の主な学習内容です。
以上のように、様々な事象を一般化して数値を求めるようにできるというのが数学の勉強です。
数学と算数の違い~算数で学ぶこと~
では次に、算数について解説していきましょう。
小学生の算数では、どのようなことを学ぶのでしょうか?
具体的には以下の三つです。
1. 計算力をつける
2. 見直す能力をつける
3. 算数に移行するための基本的な能力を高める
算数で学ぶこと①:計算力をつける
小学生の算数では必ず計算力が試されます。
基本的に計算が主な勉強になっており、足し算や引き算から始まって、小数や分数といった様々な数の形を計算できるようにならなければなりません。
そのため単調な勉強になることが多いのですが、ここでの計算力が中学校以降の勉強にも大きく影響してくるので、絶対に手を抜いてはいけません。
算数で学ぶこと②:見直す能力をつける
また計算力は、見直す作業でも試されます。
算数のテストなどは1回目のテストでどんな点数を取ったとしても、必ず全ての問題を直すというような指導方針をとっている先生もいるほどです。
なぜここまで学習するかと言うと、この見直しの能力が中学校以降でさらに必要になるからです。
数学では、文字式が含まれた状態のまま、複雑な計算をしていかなければなりません。
ですから算数のうちにできるだけ見直しの能力をつけ、計算間違いを探していく必要があるのです。
算数で学ぶこと③:算数に移行するための基本的な能力を高める
算数は数学の一部です。
ですから考え方や計算方法は、そのまま数学に引き継がれます。
算数と数学の違いはありますが、実際のところ算数のほとんどの分野を数学で使い回します。
例えば、割合の計算などを思い出すとよく分かると思います。
割合に関する問題は数学のみだけでなく、中学校の理科でも取り扱われます。
このように算数は、複数の教科に渡って算数の知識が使われています。
だからこそ、算数からしっかりと身につける必要があることを覚えておきましょう。
数学と算数の違い~数学で学ぶこと~
では続いて数学について解説していきます。
数学とはどんな能力を学ぶのかと言うと、以下の2つに分かれます。
1. 論理力をつける
2. 公式の理解
数学で学ぶこと①:論理力をつける
数学の勉強では、証明のように論理力が試される問題が多いです。
論理力とは、原因があって結果がある事を、筋道を立てて説明する能力です。
中学校の段階では、まだまだ計算の方が多いのですが、高校に入ると記述で数学の問題を解くことが多くなります。
数学とは、論理力を徐々につけていくこと、そしてテストではそれを試されていく傾向にあると覚えておきましょう。
数学で学ぶこと②:公式の理解
論理力が試されるということは、公式の理解も当然試されます。
公式を覚えていれば解けるような問題は学校の定期テストぐらいであり、受験問題になってくると、当然、公式を応用した問題が出てきます。
そこで重要になってくるのが、なぜその公式が成り立っているのかという理解です。
小学生までは与えられた公式を使うことが重要でしたが、数学になってくるとその公式の理解力が試されます。
半端な理解では到底、応用問題は解けません。公式を人に説明できるくらい理解しておくことが重要です。
数学を学ぶ目的とは、論理力の養成
数学を学ぶ目的は、論理力の養成にあります。
なぜなら、数学で培う筋道立てた考え方というのは、化学や物理、英語の文法問題など様々な分野で応用が効くからです。
さらに大学のどのような分野であっても、テストでの記述は数学の証明のような問題になります。
特に文系の中でも法律系に進むとこの傾向が強くなるため、文系だからと言って数学の勉強を手を抜くと痛い目にあいます。
ですから数学は、どんな子でもしっかりと身につけておく必要があるのです。
算数と数学の違い~苦手になってしまう理由~
では次に、数学が苦手になってしまう理由を解明していきましょう。
数学が苦手になってしまう理由①:なんとなくが通用しなくなるから
まず第1に、数学においてなんとなく理解しているは、後々、絶対に通用しなくなります。
例えば中学校1年生段階では、公式をきちんと使っていれば解ける問題も多いのですが、中学校2年生になって複合的に出題されると一気に難易度が上がり、なんとなくの理解は全く通用しなくなります。
このように数学は段階を追って難易度が増していってしまうので、だんだんと苦手になってしまう子が増えるのです。
数学が苦手になってしまう理由②:算数は結果が全てだが、数学は違う
算数は結果が全てでしたよね。
結果が全てというのは、答えさえあっていれば良かったということです。
一方数学は、ある特定の分野になると計算過程や証明過程を全て見られます。
それが間違っていれば減点され、根本的な認識の間違いがあれば、答えが合っていたとしても0点です。
特に高校生以降は記述式のテストが多くなってきてしまい、過程を見られることがほとんどです。
このような理由から、数学は算数より格段に難しくなり、苦手になる子が増えていってしまいます。
数学が苦手になってしまう理由③:数学は抽象的な概念を取り扱う
数学が抽象的な概念を取り扱うことも、苦手を加速する要因です。
抽象的というのは、文字式や一般的な生活には全く関わりがないようなことを取り扱うので、具体的にイメージすることが難しいのです。
小学校の算数と中学校の数学の文章題を比較してみるとよくわかります。
1. 100グラムの10%→10g
2. aグラムの10%→0.1a
具体的な数値が出ている方が算数で、文字式が使われている方が中学校の数学です。
同じような文章題にもかかわらず、全く数値が異なっていますよね。
この変化に対して具体的なイメージができず、苦手に感じてしまう子が続出してしまいます。
数学を得意教科にする方法
では数学を得意教科にする方法を、簡単に解説していきます。
数学を得意にする方法は以下の3通りが考えられます。
1. 文字式の計算力を鍛える
2. 方程式の文章題を解けるようにする
3. 公式を理解する
数学を得意教科にする方法①:文字式の計算力を鍛える
中学校に入ったら必ず取り組んで欲しい勉強は、文字式の計算力を鍛えることです。
正負の数から文字式に変わるときに、中学校ではかなりの苦手が発生してしまうので、出来る限り早い段階から計算力を鍛えるようにしましょう。
特に文字式の計算は、次の方程式の計算にもつながるため重要です。
数学を得意教科にする方法②:方程式の文章題を解けるようにする
方程式の文章題を解けるようになるのも、中学校で苦手を作らないためには有効です。
なぜなら、文章題で一番難しいのが一次方程式の文章題だからです。
実は連立方程式まで利用できるようになると、意外と簡単に解けるようになるのですが、一次方程式のみで解くとなると難易度が急上昇します。
そのため、1番難しい段階である中学校1年生で文章題を得意にしてしまいましょう。
すると、その後の勉強がグッと簡単になります。
数学を得意教科にする方法③:公式を理解する
そして公式は暗記するのではなく、理解しなければならないモノと覚えておきましょう。
なぜなら繰り返しになりますが、公式を利用した応用問題が出てくるからです。
公式を理解し自由に使えるようになっておかないと、応用問題や受験問題は解けません。
ですから数学の勉強の進め方としては、なによりも公式の理解を優先し、定期テストの問題だけでなく、問題集や塾を使って簡単には解けない問題にも挑戦しておきましょう。
公式を扱うやり方を身につけておかないと、受験で高得点はできません。
算数も数学も、分からなくなったら分かるまで粘るのが勉強のコツ!
算数も数学も、つまずいてしまったまま次へ進んでも、勉強が苦しくなるだけです。
なぜなら算数から数学が引き継がれているように、単元の進め方にしても、今まで学んだことがすべて引き継がれ、つながっているからです。
もし「ここが理解できない」と思ったら、今勉強している単元の、前の単元をやり直してみましょう。
遠回りなように見えて、数学を着実に理解するにはそれしかありません。
その代わり、数学が理解できてくると様々な発見を感じることができます。
アインシュタインが相対性理論という新しい概念を発見したように、どんな子にも新しい宇宙の法則を発見できるチャンスがあるという訳です。
そう考えたら、数学の公式を理解するのがグッと楽しくなってきます。どうせ勉強しなければいけないなら、楽しめた方が得ですよね。
勉強が苦しくなるのも楽しくなるのも自分次第。さぁ、新たな発見のために目の間の公式をどのように使えばいいのか、じっくり考えてみてください。
遊び感覚で、親子で一緒に何年でもじっくり考えていくと、数学をもっともっと楽しみながら学習することができるはずです。