不登校予防対策と今日からできる不登校を防ぐためのスモールステップ
お子さんが「お腹が痛い」などと言って数日学校を休んだりすると、「このまま不登校になったらどうしよう…」と不安に感じることはありませんか?
不登校は、誰にでも起こる可能性があるものですが、未然に防ぐために親御さんがしてあげられることがあります。
お子さんが小さなうちほど、親御さんの気配りは威力を発揮します。
今日はお子さんの不登校を防ぐために何が必要なのか、どんなことをしてあげればいいのか、詳しくご説明します。
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どうして不登校予防対策をした方がいいの?
子どもは不登校になってしまうと傷つきます。ですが不登校の影響はそれだけではありません。ご家庭の雰囲気も緊張しますし、親御さんはお子さんのために悩んだり、あちこち相談に行ったりと、不登校初期には生きた心地がしないような気持ちになってしまう場合も多いです。
そのような親御さんの苦労を少しでも軽減するためにも、予防策を講じることは非常に重要です。
また、不登校になってしまったお子さんには、以下のようなリスクがあります。重荷を背負わないようにするためにも、不登校予防は大切なのです。
不登校になってしまったお子さんのリスク
1. 勉強が遅れる
学校に通わないことで、授業の進度に遅れが生じ、学力が低下する可能性があります。これが長期化すると、学年相応の知識やスキルを身につけることが困難になり、将来的な進学や就職に影響を及ぼすことがあります。
2. 社会性に欠ける
学校は、学問だけでなく社会的なスキルを学ぶ場でもあります。友達との関わりや集団活動を通じて、コミュニケーション能力や協力する力が養われます。不登校になると、これらのスキルが身につかないまま成長する可能性があります。
3. メンタルを病む
不登校が長引くと、孤立感や自己肯定感の低下などの心理的な問題が発生しやすくなります。うつ病や不安障害などの精神的な健康問題に発展するリスクも高まります。
4.社会に適応できなくなる
学校生活で得られる経験やスキルは、社会生活にも直結します。不登校が続くと、社会に出たときに適応するのが難しくなることがあります。これは、将来的な就職や人間関係の構築に影響を与えることがあります。
5. 家庭内の雰囲気がトゲトゲしくなる
不登校は家庭内のストレスも増加させます。親子関係がぎくしゃくしたり、家庭全体の雰囲気が悪化したりすることがあります。また、親が仕事を休むなどの経済的な負担も考えられます。
6. 健康を害する
不規則な生活習慣や運動不足など、不登校によって子どもの健康に悪影響が出ることもあります。特に、長時間のインターネットやゲームの使用は、視力低下や姿勢の悪化、肥満などのリスクを高めることがあります。
文部科学省の不登校予防の対策や方針
文部科学省(文科省)は、不登校の予防と対策に関していくつかの方針や施策を推進しています。以下に、主な対策とその背景について説明しておきます。
1. 早期発見・早期対応の重要性
文科省は、不登校の問題に対する「早期発見・早期対応」を強調しています。これは、子どもが不登校になる前に早期に兆候を察知し、適切な対応を行うことで、長期的な不登校を防ぐことを目指しています。
相談窓口の設置
子どもや保護者が気軽に相談できる窓口を全国に設置し、早期にサポートを受けられる体制を整えています (MEXT)。
学校と家庭の連携
教師と保護者が密に連絡を取り合い、子どもの状況を共有することが推奨されています。これにより、問題が発生した場合に迅速に対応できるようにしています。
2. 教育システムの柔軟性と対応力
文科省は、学校教育のシステムを柔軟にし、子どもの多様なニーズに対応できるようにすることを目指しています。特に、小学校から中学校への移行期において、子どもが適応しやすい環境を提供することが重要視されています。
個別指導の充実
学習や生活面での支援が必要な子どもに対して、個別に指導やサポートを提供する体制を強化しています (【復学支援専門・公認心理師監修】エンカレッジ公式ブログ「エンブロ」)。
心理的支援の提供
スクールカウンセラーや心理士が学校に配置され、子どもの心理的な問題にも対応できるようにしています。
3. 社会的・情緒的学習(SEL)の推進
文科省は、子どもの社会的・情緒的なスキルの向上を図るための教育プログラムを導入しています。これは、子どもが自己認識や感情の管理、人間関係の構築といったスキルを身につけることを目指しています。
SELプログラムの実施
学校での授業やアクティビティを通じて、子どもたちが協力する方法や感情をコントロールするスキルを学ぶプログラムが実施されています (【復学支援専門・公認心理師監修】エンカレッジ公式ブログ「エンブロ」)。
教師の研修
SELを効果的に教えるために、教師に対する専門的な研修も行われています。
4. 家庭での対応策の強化
文科省は、家庭でも不登校予防に向けた対応策を講じることの重要性を強調しています。以下のような方針が示されています。
規則正しい生活習慣の維持
家庭での規則正しい生活習慣が、子どもの心身の健康に寄与し、不登校の予防に効果的であるとされています。
親子のコミュニケーションの充実
親と子どものオープンなコミュニケーションが、子どもの安心感を高めるとともに、問題の早期発見につながるとされています (【復学支援専門・公認心理師監修】エンカレッジ公式ブログ「エンブロ」)。
文部科学省の不登校予防対策は、多角的なアプローチを通じて、子どもが安心して学べる環境を提供しようとするものです。これらの施策を家庭と学校が連携して実行することで、不登校のリスクを大幅に軽減することが期待されています。
親御さんが不登校予防対策をした方がよい理由
親御さんはお子さんに最も近い存在です。反抗期であまり口をきいてくれなくなっても、子どもは親御さんを頼り切って生活しています。だからこそ、親御さんができる対策には特別な意義がありますし、お子さんに本当の安心感を与えることができます。
親御さんだからこそ気付く小さな変化を見逃さないよう、日頃からお子さんをよく観察しておくだけでも、不登校防止、長期化を防ぐことができる可能性が高くなります。
親御さんができる不登校予防対策・日常生活編
まずは、お子さんに不登校の前兆を感じなくても、日頃からしておいた方がいい5つの対策を紹介します。
予防策①:生活リズムを整える
規則正しい生活リズムを維持することは、子どもの心身の健康に非常に重要なのですが、これは親御さんにしかできないことです。
毎日の起床・就寝時間を一定にしてあげるだけでも、昼夜逆転にならず、健やかに生活できるようになります。
予防策②:お子さんと信頼関係を築く
親と子どもとの信頼関係を築くことは、不登校予防の基本です。子どもの話をしっかりと聞き、理解する姿勢を示してあげましょう。子どもには常に安心感を与えてあげることが重要です。
予防策③:子どもの変化に敏感に気づく
子どもの行動や態度の変化に敏感になることが重要です。何か異変を感じたら、早めに対応することで、大きな問題に発展する前に対処できます。
予防策④:学校と連携する
学校との連携は不登校予防に欠かせません。定期的に学校とコミュニケーションを取り、子どもの状況を共有することが大切です。
予防策⑤:万が一に備えた情報収集
万が一、子どもが不登校になるリスクを感じた場合に備えて、必要な情報を事前に収集しておきましょう。知識があれば慌てなくてすみます。親御さんの心境は子どもに敏感に伝わるので、親御さんが平然と落ち着いていられれば、お子さんも不必要に罪悪感を広げなくて済みます。
不登校初期に親御さんができるスモールステップ
ここからは、お子さんの欠席が気になりだした時、親御さんができるスモールステップの対処法をお伝えします。
親御さんが不安になる気持ちは分かりますが、焦って欠席の理由を問いただすような事は絶対にやめてください。
ここで焦って問いただすと、お子さんは本当の事を言わなくなってしまいます。
また困り果てたお子さんが、嘘の理由を積み重ねていく行動につながってしまうのです。
まずは、以下の方法を試してみてください。
不登校を未然に防ぐ対処法スモールステップ1
・親御さんから「学校、休んでいいよ」と言ってあげる
・どんな些細なことでも、お子さんの話を聞いてあげる
・景色のいい場所、遊園地のような楽しい場所に連れていってあげる
外出に関しては、お子さんが出かけるのイヤがるなら、絶対にやめてください。あくまでもお子さんの気持ちを優先し、「海で遊びたい?」「この図鑑おもしろいよ」など、お子さんに機会を与えてあげればいいのです。
お子さんが家でもリラックスできる状態まで気持ちが落ち着いたら、次のことを試してあげてください。
不登校を未然に防ぐ対処法スモールステップ2
・お子さんのことをうんと褒めて、自信を取り戻してあげる
・フリースクールや塾など、学校以外の居場所を作ってあげる
お子さんの気持ちが落ち着いてきたら、日常生活の中で「ゲーム上手だね!」「小さい子に優しくできて偉いね!」など、うんと褒めることを心がけてください。子どもは褒められることで、自尊心を高め、自信を持つことができるようになります。他にもフリースクールに行ってみるなど、自宅以外の居場所を作ってあげることもポイントです。
お子さんが屈託なく笑えるようになったら、学校のことにも向き合えるようになりますので、以下のことを試してみてください。
不登校を未然に防ぐ対処法スモールステップ3
・学校の先生と一緒に話ができる環境を作ってあげる
・学校以外の道も、親御さんと一緒に考えてみる
これらの方法は、学校に関すること以外は順不同でかまいませんが、学校のことだけは、お子さんが本当に「元気になったな」と確信が持てたらにしてください。なぜならお子さんは学校のことでイヤな思いをしているので、それに立ち向かうには、とても勇気がいることだからです。
ここまでの段階にくれば、親御さんとお子さんは確かな信頼関係を結べたな、と実感できると思います。そうすれば、お子さんがこの先、また学校で困ったことがあっても、親御さんに相談できるようになります。
「どんなことがあっても、お母さんだけは味方してくれる」
お子さんがそう思えれば、この先、学校で嫌なことがあったとしても、なんとか乗り越えていけるよう支えてあげることができるのです。
不登校を防ぐには、小学生の時がポイント!
中学生で不登校になってしまう子でも、実は小学生の頃から前兆があります。もしお子さんが現在、中学生だとしても、同じような症状が出ていないでしょうか?
・欠席日数が多い
・週に3日以上続けて休むことがある
・腹痛や頭痛、嘔吐といった症状をよく訴える
・保健室に行く回数が多い
上記の様なお子さんは、不登校になってしまう可能性を十分に持っていると言えるでしょう。これはなぜかと言うと、小学生は中学生と違い、言葉で相手に伝えるのが難しい為、体調不良でSOSを出しているからです。
また中学生でも、親御さんに言えない場合は身体の不調となって現れます。
この体調不良によるSOSを見逃してしまうと、中学生になった途端、中1ギャップと重なり、不登校になる確率がグンと上がってしまうのです。
もしお子さんが現在、中学生だとしても、よく体調不調を起こすなら、不登校の前兆を疑い、お子さんの様子をよく観察し、またお子さんと話をするようにしましょう。
親御さんが心の居場所となってあげよう!
どんな方法を取るにせよ、大切なのは、親御さんとお子さんが信頼できる関係性を築くことが重要です。
休みが多いからといって、100%不登校になると決まった訳ではありません。
お子さん自身、何となく学校に行きたくないと思っているだけで、本当の理由には気づいていない可能性もあります。
だからこそ、いざ何かあった時、お子さんが親御さんにSOSを伝えられるような関係性や、親御さんがお子さんの心の居場所となっておく必要があるのです。
スマホが普及してから、家族間での会話も減っています。こんな時代だからこそ、生身の人間と対面で話すことが求められています。
どうかお母さんも、気づいた瞬間から、家族といろんな話をするよう心がけてあげてください。信頼できる誰かがいればこそ、人は強くなれるのです。
お子さんといろんな話が出来るような関係性になれたら、家の中も明るくなって嬉しいですよね。