不登校は転校で解決する?メリット・デメリットや考えて欲しいこと
お子さんが不登校になってしまうと、ご家族の方は必ずと言って良い程、一度は転校という手段を考えるのではないでしょうか?
私立の学校に通っていれば、公立の学校に転校を考えてみたり、公立の学校に通っているなら、特認校に転校を考えてみたりと、形はどうあれ「転校すれば行けるようになるはず!」と思い込んでしまう場合があります。
ですが、転校という現実は、必ずしもプラスに働くばかりではありません。
そこでこの記事では、不登校で転校することがベストなのかどうか、転校のメリット・デメリットや、親子で一緒に考えて欲しいことを紹介していきます。ご家族で考えるきっかけになれば嬉しいです。
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転校したら良い状況になるの?
どうして不登校になってしまうと転校という手段を考えるのでしょうか?
その理由は大抵、以下の3つになると思います。
①いじめにあったので、新しい学校でお子さんが安心して過ごせるようにするため
②理由は分からないが不登校になってしまったので、環境を変えるため
③大規模校に通わせていたが、合わなかったので、少人数の学校に変えようと思うため
転校という思い切った選択をするには、一人ひとり理由があると思いますが、①のいじめにあった以外の理由というのは、転校して改善することでしょうか?
たとえ①のいじめにあった、という理由だとしても、転校したからと言って、学校に通えるようになるという保証はないのです。
まずは転校を考える理由を、ご家族できちんと見つめてみましょう。
転校のメリット・デメリット
前述しましたが、転校が必ずしも良い方向に転がる保証はどこにもありません。ですが、考えてみれば、未来とは、良いと悪いの50%ずつで出来ているものですから、どこかで決断する必要もあります。
そこで、考えられる転校のメリット・デメリットをまとめておきます。
転校のメリット①新しい環境でリスタートできる
転校は新しい環境でスタートを切るチャンスです。 不登校の原因がクラスメイトや先生との関係である場合、新しい学校でリセットし、人間関係を再構築することが可能になります。周囲の雰囲気が変われば、ストレスが軽減し、登校しやすくなる場合もあります。
転校のメリット②お子さんに合った学習ができる
転校先に、より柔軟な学習スタイルやサポートが安定している学校を選ぶことで、お子さんに合った学習環境に移ることができます。
目的を持って転校先を選ぶことで、学習環境や人間関係を大きく改善することができます。
転校のデメリット①環境に適応できない可能性もある
転校先で友達作りや学習ペースへの適応が難しい場合、子ども大きな負担がかかってしまう可能性が高いです。
転校のデメリット②問題の根本的な解決にはならない
転校は環境を変える一つの方法ですが、不登校の根本的な解決に向かうものではありません。友人関係の軋轢などであれば、その原因を取り除くことはできますが、転校先でも同じトラブルに見舞われる可能性もあります。
お子さんの気持ちを置き去りにしていないか?
子どもが不登校になってしまうと、当事者である子どもよりも焦ってしまうのが、ご家族の方です。
そのため、一刻も早く環境を変えて、できるだけ早く登校できるようにしようなど、登校することにだけに意識を向けてしまうと、お子さんの気持ちが置き去りになってしまう場合があります。
焦って結果を出し、転校先でも上手く行かなければ、また転校する。
そうやって環境を変えることだけに意識を向けてしまうと、お子さんをどんどん追い込んでしまう形になってしまいます。
転校を選択する場合には、絶対にお子さんの気持ちを置き去りにはしないよう、子どもの気持ちをじっくり聞いてみてください。
転校を本気で考える場合の3つの確認事項
転校を本気で考えるなら、必ず、転校先に話を聞きに行ったり、見学のためのアポを取ったり、新しい環境を親子そろって確認する必要があります。
転校というのは簡単なことに見えますが、不登校のお子さんにとっては最終手段。その最終手段を使うのですから、あとで後悔しないためにも、3つのポイントをしっかりおさえるようにしてください。
①下調べをする
転校先の学校について、教育方針やカリキュラム、サポート体制などを詳しく調べてみましょう。 特に、不登校に対する対応や、子どもに合った教育や支援が受けられるかどうかは、特にしっかりと確認する必要があります。
また、実際に学校を訪れ、校風や雰囲気を肌で感じることも有効な方法です。
ここもポイント!通学時間の確認
通学時間や通学手段は、お子さんが毎日、無理なく通えるかどうかを判断する重要な要素です。少し遠い場合は、実際に通日、登校時間まで通学してみるなど、念を入れてください。
②今の学校と話し合う
なぜ転校を考えているのか、その理由を整理し、今の学校に相談しましょう。 学校側が問題を改善する手助けをしてくれる場合もありますし、学校側に無理な点があれば、それが転校を決定する判断材料にもなります。
ここもポイント!サポートのお願い
転校を決めた場合、今の学校に協力してもらい、転校手続きを進める必要があります。成績や資料の引き継ぎなどをスムーズに進めるため、必要なサポートを気持ちよく受けられるよう、お願いしましょう。
③転校後の生活を想像する
転校後の生活を具体的にイメージしてみましょう。 新しい学校での人間関係や、通学のリズムなどを考えておくと、精神的にも余裕が生まれます。
ここもポイント!通学路のお店確認
子どもと一緒に新しい学校の周辺を歩いてみて、寄り道できるコンビニや薬局などを知っておくと安心できます。
転校のために必要な準備と手続き
転校には、現在の学校からの転校届や、転校先での入学手続きに必要な書類を揃える必要があります。おおまかに紹介しておきますので、ざっと頭に入れておいてください。なお、転校に伴う手続きは、学校や地域によって異なりますので、事前に学校側や役所、教育委などに確認してください。
公立から公立へ転校する場合
①転校先の確認
まず、転校先の学校の受け入れ条件を確認します。転校先の学区や通学区域に居住しているかが重要なポイントです。
②現在の学校に転校届を提出
今の学校に転校の意思を伝え、転校届を提出します。この際、学業成績や出席日数など、学校側で準備が必要な書類についても確認しておきましょう。
③住民票の変更手続き
転校先の学区が別の地域の場合、住民票の移動手続きが必要です。住民票の住所変更を役所で行った後、その証明書を転校先の学校に提出します。
④転校先での手続き
転校先の教育委員会や学校へ行き、入学手続きを行います。これには、今の学校で発行された成績証明書や健康診断の結果が必要になる場合があります。
私立から公立へ転校する場合
① 私立学校での退学手続き
現在通っている私立学校に退学意思を伝え、退学手続きを行います。退学届の提出や授業料の精算などが必要です。
② 転校先の公立学校の確認と手続き
住んでいる地域の公立学校に転入できるか確認し、入学手続きをします。地域の教育委員会に出向き、必要書類を準備します。これには健康診断書や成績証明書が含まれます。
③住民票の確認
私立から公立に転校する場合、住民票の住所が転校先の学区内であることを確認し、必要であれば住所変更手続きを行います。
公立から私立へ転校する場合
①公立学校で転校手続き
現在の公立学校に転校の意思を伝え、転校届を提出します。ます。
②私立学校の入学試験や面接
私立学校に転入する場合、入学試験や面接が必要な場合があります。学校によって異なるため、事前に確認し、必要な準備を整えましょう。
③ 学校での入学手続き
入学試験に合格した後、入学手続きを行います。これには入学金や授業料の支払い、必要書類の提出が含まれます。また、場合によっては制服や教材の購入も必要になります。
不登校は転校で解決する?しない?明るい未来を信じて歩こう!
転校は、お子さんにもご家族の方にも、不登校を解決するための手段かもしれません。ですが、
・失敗の出来ない窮地に追い込んでしまう場合がある
・不登校解決の最後の手段を使ってしまう
この2つのことを決して忘れないでください。
また転校しても、その学校でも不登校になってしまう可能性がある、ということも頭に入れて考えてみてください。
転校はお子さんにとって、とても大事な転機ですが、どっちに転ぶかわからない面もあります。でも、何度も書きますが、未来とは良いと悪いの50%ずつで出来ているもの。
「必ず良い未来が待ってる!」と信じれば、その未来へ歩いていくことが可能になります。転校する、しないにかかわらず、ポジティブな気持ちが持てるよう、親御さんがお子さんを支えてあげてくださいね。