不登校でも内申点アップできる!定期テスト対策のコツと勉強のやり方

不登校でも定期テストは受けたほうがいいの?
お子さんが不登校になってしまうと、今はいいとしても受験のことが気になりますよね。
受験に必要なのは試験のための学力だけではなく、内申点も考慮されるので、不登校になってしまうと内申点がつけられない、または低い点数になってしまう場合があります。
お子さんは今は「高校には進学しない」と言っているかもしれませんが、いずれ気持ちが変わるかもしれません。そんな時に内申点で慌てない様、できれば不登校でも定期テストは受けておくと安心です。
そこでこの記事では、不登校でもできる定期テスト対策のコツと、せっかくなので内申点アップもできる勉強法について、わかりやすく解説していきます。
お子さんの成績に不安を感じていませんか?
家庭教師のゴーイングには、勉強が苦手なお子さんや不登校・発達障害のお子さんを成績アップに導いてきた経験豊富な先生が揃っています。
ぜひ、ゴーイングのホームページでお住まいのエリアで活躍中の先生をチェックしてみてください!
お子さんがテストを受けたがらない場合の対処法
不登校の子はテストを受けたがらない場合が多いです。
特に不登校の原因が『勉強の遅れ』『授業についていけない』など、勉強に関しての場合は、テストに拒否反応を示して当たり前とも言えます。
ですが親御さんにしてみれば「進学できなくなる」「将来の選択肢が狭くなる」などの心配から、なんとしてもお子さんにテストを受けてもらいたいって思いますよね。
そこで、お子さんに「うん、テスト受けてみる!」と思ってもらうための対処法を紹介していきます。
不登校の子がテストを受けたくない理由
お子さんがテストを受けたくない理由の代表的な例です。頭に入れておくと地雷いを踏まずにすみます。
・「テストだけ受けるの?」と友だちに嫌味を言われる
・学校に登校することで友だちに会ってしまうのがイヤ
・受けてもよい点数は取れないし、友だちに知られてしまうのが恥ずかしい
こう見ると、お子さんがテストを受けたくない理由の大きな原因は『友だち』にあるので、そういった場合は保健室や別室で受けられるよう、親御さんが学校に頼んであげてください。
またテストとは関係ありませんが補足として、「不登校やテストの悪い点をからかうのなら、それは友だちなんかじゃないよ。本当の友だちは困った時こそ助けてくれる人のことを言うんだよ」と、知り合いと友だちの違いも教えてあげてくださいね。
親御さんがお子さんに伝えてあげて欲しいこと
子どもは「どうせテストを受けたっていい点はとれない」と思っている場合が多いです。
もちろん、学校へ行かないことで授業も受けてないのですから、それは当たり前のことだとも言えます。
でも『テストを受ける』ということは、たとえよくない結果であっても、不登校から明るい未来へ向かって第一歩を踏み出すことなのです。
結果を気にして何もしないより、それはとても大切で、その決断ができた子はとても偉いです。
言い訳だけして何もしない大人も世間には大勢いますが、そんな中でお子さんがテストを受けることは、本当に素晴らしい行動なのです。
親御さんはこのことを、お子さんに何度も伝えてあげてください。
そうすることで、お子さんの自己肯定感も高めることができます。
お子さんを説得する時のNGワード
親御さんの中にはお子さんとの話し合いに疲れて「とにかくテストだけ受ければいいから!」と、つい言ってしまう場合もあるかと思います。
ですがそれは、逆効果です。
そう言われたお子さんはテストを受けるかも知れませんが、その後もずっと学校へ行くそぶりを見せず、それを話し合おうとすると「テストだけ受ければいいって言ったよね?」と言いかねません。
むろん、十分な受験対策をしておけば進学もできますし、何もしなくても中学校は卒業できます。
ですが親御さんとしては今の段階でお子さんに「テストだけ受ければ学校へは行かなくてもいいよ」と思っているのでしょうか?
大抵の親御さんは、そこまで割り切って考えていないはずです。
まだ再登校の望みを持っているのなら、「テストだけ受ければいい」という言い方は絶対にやめましょう。
教室以外でテストを受けられる場所
不登校の子はやっぱり教室には入りにくいもの。中には教室に入っただけで体調を崩し、吐いてしまう子もいます。
定期テストを受けた方がいい大きな理由は受験対策なので、何も無理して教室に入ることはありません。
教室以外でも受けられる場所はあるので、親御さんが学校や関係者と連携を取って、お子さんが落ちついてテストを受けられる環境を作ってあげましょう。
教室以外でテストを受けられる場所は以下の通りです。
・保健室、図書館、生徒指導室など
・フリースクールや適応指導教室
また場所は教室かも知れませんが、【放課後や休日に受けさせてもらうことも可能】です。
どこでテストを受けるにしろ学校との連携が大切になるので、親御さんはテスト範囲の聞き取りなども含めて、よく学校側と相談するようにしてください。
不登校でもできる定期テスト対策
不登校の原因は「勉強の遅れ」である場合が多いので、定期テスト対策は難しく感じるかもしれません。ですが、もしお子さんにやる気があるのなら、実は不登校の子が勉強の遅れを取り戻すのは簡単です。
学校に行ってない分、十分な時間が確保できるので、遅れがあったとしてもあっという間に追いつけます。
遅れを取り戻す方法も含めて、内申点アップを目指せる勉強法を紹介していきます。
①まずは出題範囲を確認する
テスト勉強を始める前に、まずは出題範囲をしっかり確認しましょう。範囲がわからない場合は、学校の先生にメールや電話で確認してもOKです。
お子さん自身が電話できない場合は、親御さんが聞いてあげてください。
チェックすべきもの
学校から配られるプリント
教科書・ワークの指定された範囲
テストは全科目受けるべき?
親御さんとしては、もちろん全科目のテストを受けて欲しいと思います。
ですが、お子さんがテストにあまりにもテストや勉強に関して拒否反応を示している場合は、思い切って受けるテストの科目を減らしましょう。
まずは得意の科目だけ受け、よい点数を取れれば、お子さんはテストにも勉強にも自信をつけることができます。
焦る気持ちを抑え、初めはスモールステップで進むことも大切です。
ただし、内申書のことを考えれば、たとえ悪い点数でもテストを受ければ内申書に記入できるので、お子さんがテストに慣れてきたら全科目受けさせるようにしてください。
②無理なく勉強できるスケジュールを作る
「1日に何時間も勉強しなきゃ…」と思うと、それだけで気持ちが重くなります。最初は1日30分からでも大丈夫。苦手な科目ばかりではなく、比較的やりやすい科目から取り組んで「できた!」という達成感を積み重ねましょう。
実践できるスケジュールを立てるには?
不登校の子がテストのために長時間の勉強時間をとっても、勉強慣れしていない為、「わからない」「疲れた」「勉強なんかしたくない」の悪循環になるだけです。
それを防ぐためにも、テストまでしっかり勉強のスケジュールを立てましょう。
少なくとも一か月前からテスト勉強を始められるようにすれば、一日の勉強時間は短くてすみます。
テスト範囲は先生的に微調整はあるとしても、大抵の場合、あらかじめ決まっているので、親御さんは先生から定期テストの範囲を聞いてください。
そしてお子さんと相談しながら一緒に一か月の勉強計画を立てると、お子さんのやる気も奮い立たせることができます。
③勉強のやり方を工夫する
市販の問題集や学校のワークを使うのはもちろん、YouTubeの解説動画や、スマホアプリなどを使うのもおすすめです。特に、目や耳から入る情報の方が理解しやすい子には動画学習が効果的です。過去問や予想問題を使うのも実践的です。
定期テストで内申点アップするための勉強法
不登校の子は大抵の場合、勉強するということに慣れておらず、いきなり定期テストが近いからと猛勉強しようとしても、何をしたらいいのか分からず途方に暮れてしまいます。
せっかくテストを受けようと勇気を出せたのに失敗体験が増えてしまっては、今後、チャレンジすることができなくなってしまいます。
そこで勉強の基本的なやり方を解説しておきます。これは不登校でなくても、誰にでも役立つ勉強法ですので、ぜひ参考にしてください。
①一日数分の勉強の習慣をつけておく
勉強の習慣が身についていない子の場合、いきなりテスト前だけ勉強しようとしても、勉強を辛く感じる気持ちだけが残ってしまい、肝心の知識は頭に定着しません。
勉強をラクに、しかも効率的に知識を頭に定着させるためには、一日ほんの数分でよいので、必ず机に向かい教科書を読む習慣をつけてしまうことです。
初めは1分でもかまいません。ですがどんなに気分が乗らない日でも、必ず机に座り教科書を読ませるようにしましょう。
親御さんはお子さんが挫折しないよう、声かけ等でお子さんを支えてあげてください。
②勉強の極意!わからないところはその日のうちに解決する
勉強がどうしてイヤになってしまうかと言うと、「わからない」がたまって、自分ではもう何がなんだかわからなくなってしまうからです。
ですから、「わからない」はその日のうちに自分で解決できる勉強法を身につけてしまいましょう!
本来、勉強とは「どうしてかな?」という疑問を解決するためのもの。その、勉強の基本に戻るやり方です。
①わからないところは教科書に印をつける
教科書を読んだら、理解できないところ、わからないところに印をつける習慣をつけましょう。
学校や塾に行っている子であれば、翌日、先生や同級生に聞いて『わからない』を解決できるのですが、不登校で塾にも行っていないとそれは難しいです。
そんな場合は親御さんが教えてあげましょう。
お子さんは不登校で時間があるのですから、親御さんと一緒に図書館へ行き、一緒に調べて解決できたら最高の学びの時間になります。
しかもこうして調べたことは、頭にしっかり定着させることができるので、あながち非効率な勉強法でもありません。
②わからないところは戻って勉強した方が早い
勉強嫌いの子でも、わからないところを自分一人で解決できるようになれば、勉強するのが楽しくなってきます。
なぜなら勉強嫌いは、「わからない」を自分で解決できず、途方に暮れてしまうことで「もう勉強したくない!」という心境になってしまう子が大半だからです。
定期テストに出題される問題は必ず教科書に解説してありますが、それを読んでも理解できなければ【その前でつまずいている】ということです。
ですから教科書を読んでも理解できないことは、その前の単元、さらにひとつ下の学年まで戻って勉強するようにしましょう。
特に英語と数学は勉強につながりがあるので、わからないや苦手を抱えたまま勉強を進めても、わからないが増えてしまうだけです。
思い切って前の単元の解説を読むと「あっ、そういうことだったんだ!」とひらめきを得ることができます。
教科書を戻ると聞くと勉強する範囲が増えてしまうので、初めはイヤがる子が多いのですが、「あっ、わかった!」という成功体験を積むことで、勉強の楽しさを実感できるようになります。
親御さんは教科書を戻った時、できるだけ沢山お子さんに成功体験を積ませることができるよう、できればお子さんと一緒に勉強する前、予習しておくことをオススメします。
親御さんも勉強なんて忘れてしまっているでしょうし、何より予習をしておくと親御さん自身が勉強の楽しさに気づき、さらにスムーズに勉強を教えることができるようになります。
不登校の子が定期テストを受ける場合の親御さんのサポート
不登校の子は例外なく心に傷を負っています。そんな子が勇気を出して定期テストを受ける決断をしたのですから、親御さんはそれを支えてあげる必要があります。
親御さんがしてあげるべきサポートについて紹介しますので、お子さんを支えてあげてください。
①学校と連携する
これまでも度々書きましたが、親御さんは学校の先生と常に連携を取るようにしてください。
お子さんが不登校でも、プリントを受け取り提出物を欠かさず学校に渡すことでも、内申書によい影響を与えることができます。
定期テストの時期だけでなく、この先も進級も進学もあるのですから、例え学校側によい印象を持っていないとしても、最低限の連携だけは取るようにしてください。
②テストを受ける場所の下見をする
もしお子さんが学校以外で定期テストを受けるなら、場所の下見に親子で行きましょう。
テスト当日だけ行くのでは、お子さんの中には緊張して勉強の成果を十分に発揮できない子もいます。
たかが学校の定期テストと思わず、受験当日くらいの心構えをしてあげてください。
③テスト後のイベントを考えておく
お子さんにしてみれば、大変な思いをしてテストを受けるのです。
ですので、「テストが終わったら大好きなレストランに行こう!」「行きたかった場所へ旅行しよう」等なんでもよいので、終わったあとのイベントを計画しておきましょう。
大人だって「自分にご褒美」とか言って、週末ごとにダイエットしているにも関わらずケーキを食べたりするのです。
ですから、子どもにも大いにご褒美をあげてください。
そうすることで、お子さんもそれを励みに頑張ることができます。
④結果に慌てない
これは多くの親御さんが、『つい、うっかり』やってしまうことなのですが、定期テストの結果を見て、決して慌てないようにしてください。
返ってきたテストを見て開口一番「えっ、こんな点数じゃ行ける高校が…」などと言ってしまえば、お子さんは二度とテストを受けないかもしれませんし、進学する気力も無くなってしまうかもしれません。
前にも書きましたが、テストを受けただけでも大きな一歩なのです。
点数は高い方がいいに決まっていますが、これから徐々に上げていけばよいので、親御さんは決して点数を見て本音を口にしないようにしましょう。
不登校でも定期テストは受けられる。スモールステップで未来を切り開こう!
不登校になると、「テストなんて無理」「勉強してないし悪い点で恥ずかしい」と思ってしまうのも無理はありません。でも、たとえ結果がどうであれ、テストを受けるという行動そのものが未来につながる大きな一歩です。
最初から完璧を目指す必要はありません。得意な科目だけでも、教室以外の場所ででも、できる範囲で始めればOKです。
テストを受けることは、勉強のためだけでなく、「やればできる!」「自分の将来を選んでいくんだ!」という自信を育てるためでもあります。
ですから、どうか、親御さんは「テストを受けてみようか」とそっと背中を押し、受けられる環境を整えてあげてください。そうする過程で、お子さんの自己肯定感や将来への意欲は少しずつ高まっていくものです。
「今は学校に行けない」という現実を受け止めながらも、「少しでも未来のためにできることをしておこう」と思えるお子さんの姿勢は、本当に素晴らしいものですから、親御さんはうんと褒めて、終わったら一緒にお祝いしてあげてください。
予祝といって、先の未来を今から先取りして祝ってしまうと、本当にその未来がポン!とやってくるので、楽しみにしていてくださいね。