勉強の遅れや日常生活の不安、解消します!

中学生の不登校の原因は?最新データやサポート方法を解説!

お子さんの不登校でお悩みではありませんか?
中学生になるとお子さんは思春期を迎え、様々な悩みを胸に抱えて生きることになります。
そのような状態の中で、学校の先生や友達、親御さんとも上手にコミュニケーションを取ることができず、イラついたり落ち込んだり…、その結果、不登校になってしまう子は少なくありません。

そこで今日は、不登校の現状などの資料を紹介しながら、親御さんに役立つ情報やサポート方法を解説していきます。

お子さんの勉強でお悩みなら、家庭教師のゴーイングの体験レッスンを受けてみませんか?

ゴーイングは、勉強が苦手なお子さんでも『わかる楽しさ』『やればできる』を実感し、短期間で成績アップに導く家庭教師です。
まずは、ゴーイングのホームページで他との違いを比べてみてくださいね。

不登校の中学生の現状

最初に、文部科学省からの資料を抜粋して、不登校の定義や割合などを紹介します。

不登校とは?

文科省のHPには、不登校について以下のように書かれています。

○何らかの心理的,情緒的,身体的,あるいは社会的要因・背景により,児童生徒が登校しないあるいはしたくともできない状況にある者
児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査

また、国立教育政策研究所の資料には、以下のようにあります。

不登校については、年度内に30日以上欠席した児童生徒を長期欠席者として、その欠席理由を「病気」「経済的理由」「学校ぎらい」「その他」区分していたが平成10年度から「学校ぎらい」を「不登校」に名称変更した。
※文章は一部簡略化してあります。

ですので、「病気がちで欠席が多い」「発達障害で授業に参加するのが難しい」子などは、不登校に含まれません。あくまでも、通学できる状態にあるのに、何らかの理由で学校に登校したくない子どもを不登校生としてカウントしています。

不登校の中学生の人数と割合

文科省は2022年の10月4日に、2022年度の小中学校における不登校児童生徒数は29万9048人との調査結果を発表しました。前年度と比べると5万4108人(22.1%)増えており、過去最多となっています。また、不登校の子どもの数は10年連続で増加しています。

中学生の人数は2022(令和4)年度の調査では全国で約321万人なので、299,048÷321万人は、と0.0931…になります。つまり約一割弱の子どもが不登校だという結果です。

ただし、「欠席日数が30日未満の子ども」はこの人数に含まれていないので、不登校予備軍などの子どもを入れると、潜在的な不登校生の数や割合はもっと多いと言えます。

中学生が不登校になる原因

では、子どもが不登校になってしまう原因はどんなことなのでしょうか?
文部科学省の調査で圧倒的に多いのは、「無気力・不安」で、次が「生活リズムの乱れ」などです。
ただ、不登校の原因を子ども自身も自覚していない場合も多くあり、調査結果がすべてではありません。ここでは、代表的な子どもの悩みを解説していきます。

友達や先生との人間関係

中学生になるとお子さんが思春期に突入して、様々な悩みを抱えてしまうことは前述しました。この時期の特徴として「親から自立したい」という反抗心と、「でもひとりは寂しい」と言う、相反した心理状態から、友達と一緒にいる時間や、精神的にも友だちに依存することが多くなります。
そのような中で、なにかイザコザがあると大きなショックを受け、立ち上がれない状態になってしまう場合があります。

また、自立心や反抗心が大きくなる中で、気の合わない先生とのやりとりが上手くいかず、傷ついたり落ち込んだり、不安になってしまう子もいます。
このような人間関係のトラブルが、子どもを不登校へと追い込んでしまう原因となります。

勉強の遅れや成績不振

中学生になると大きく変わるのが勉強の難しさです。小学校のときのように、授業時間に前回の復習や次回の予習をしてくれることも無くなるので、ただ授業を聞いているだけでは、あっという間に授業についていけなくなってしまいます。

また定期テストによって自分の勉強進度や順位がハッキリと分かるようになるので、勉強が遅れていると大きな不安を抱えてしまいます。
そこで発奮して勉強に立ち向かえる子はわずかで、大抵の場合は「どうせ自分なんか…」と、自己肯定感をガクッと下げてしまうのです。

このように自信をなくしてしまうと、「何をやってもダメ」と思い込み、学校へ行くことや人と会うことが怖くなり、登校する気力を失ってしまいます。

家庭や環境の変化

「中1ギャップ」という言葉をご存じですか?中学生になって変わるのは、勉強の難しさだけではありません。部活動によって先輩後輩の上下関係を経験し、先生も教科ごとに変わるので、小学校のときのように担任の先生が手取り足取り面倒をみてくれることはなくなります。
このような環境の変化についていけず、大きなストレスを抱えてしまうことを「中1ギャップ」と呼び、こうしたことを理由に学校に行けなくなってしまう子は多数います。

また家庭環境の悪化なども、子どもが不登校になる大きな原因です。親御さんがいつも喧嘩をしているので家に居づらく、その結果、繁華街で遊び歩くようになり不登校に陥ってしまう子は多いです。

このような原因が文科省の調査結果に出ないのは、自分の不登校は環境の変化によるストレスと、子ども自身が自覚していない場合が多いからだと考えられます。このような悩みは言語化しづらいからです。

不登校の中学生が直面する課題

不登校になってしまった中学生は、学校に行かないことで新たな悩みを抱えてしまいます。不登校になってしまうと、例外なく子どもは自分に対し、罪悪感を抱えてしまうので、以下の3点については早急に対処してあげる必要があります。でないと、子どもはまずます自信を失い、結果として不登校が長引いてしまうことになります。

学業の遅れ

不登校になってしまうと、学校の授業に参加できなくなるので、当然のことながら勉強が遅れてしまいます。また、「勉強の遅れ」「授業についていけない」ことに悩んで登校できなくなってしまう子も多いので、学業の遅れは深刻な問題です。
特に、数学と英語は一度つまずくと、わからないところが増える一方なので、お子さんひとりで取り戻すのが大変難しくなってしまいます。

ですから、不登校初期のお子さんの疲れが取れてきたら、少しずつでも教科書を開き、勉強の習慣を失わないようにしましょう。

将来への不安

中学生は高校受験を控えた、人生の大切な転換期です。その時期に不登校になってしまうと、「高校受験はどうしよう?」「そもそも受験できるのかな?」と様々な不安が押し寄せてきます。
さらに、不登校になってしまったことで出席日数や内申点の問題が浮上し、行ける高校が限られてしまう場合が多いので、漠然とした将来への不安を抱えてしまいます。

家族との関係

中学生は思春期に突入したこともあり、家族と距離感があるように感じる、または「親から自立したい」という気持ちが高まり、子ども自身が親御さんから距離をおく時期でもあります。
そんな微妙な距離感の中で子どもが不登校になってしまうと、親御さんはお子さんの気持ちが理解できず、お子さんも「親は理解してくれない」と感じ、ますます距離が遠くなってしまう場合があります。

また、「不登校になってしまった」ことで、親御さんとお子さんの間に、微妙な亀裂ができたり、父親と母親の仲が険悪になってしまったりする場合もあります。そのような家族間の不和は、お子さんの孤独感や孤立感を加速させてしまいます。

ご家庭でできる不登校の中学生へのサポート

不登校の子どもの心のケアには、ご家族のサポートが欠かせません。思春期で反抗しがちなお子さんもまだまだ子どもなので、親御さんの愛をお子さんにしっかり届ける必要があります。
「あんなに大切にしているのに!?」と親御さんは思うかも知れませんが、思春期と反抗期であるがゆえに、お子さんには親御さんの気持ちが届いていない場合が多いのです。
ここでは、不登校になってしまった中学生に親御さんしかできないサポート方法を解説していきます。
  

学校にいけない子どもの気持ちに寄り添う

お子さんは学校に行かないのではありません。『行きたくても、行けない』のです。ここの気持ちを誤解してとらえてしまうと、お子さんの気持ちに寄り添うことはできません。
「学校に行けない自分はダメだ」「もう将来がない」「この先どうなるんだろう」と不安でいっぱいのお子さんの気持ちを想像してみれば、「どうして学校に行かないの?」とは、とても言えなくなると思います。
子どもの話を共感しながら聞き、気持ちに寄り添った返答だけしてあげるようにしましょう。

無理に学校に行かせようとしない

前述しましたが、お子さんは学校に行かないのではなく、『行きたくても、行けない』状態にあります。そのようなときに親御さんに「学校へ行きなさい!」と言われたら、混乱してパニック状態になってしまいます。
ただでさえ不登校になってしまう子は、自信を失い、自己肯定感を下げてしまっているので、できないことを強要されれば、「自分はなんてダメなんだろう。」と、罪悪感を募らせる一方になってしまいます。
登校のことだけに限りませんが、不登校の子どもに無理強いをするのはやめましょう。

学校に相談する

こういった場合、ご家族だけで解決しようとするご家庭もありますが、それは絶対にやめましょう。お子さんも親御さんも混乱し、「何をしていいのか分からない」状態なのですから、そんなときは第三者の意見が必要になります。
また文科省の統計にあるように、不登校は学校ぎらいが大きな理由なので、お子さんが学校に行けないのは、学校に何らかの問題があるはずです。ただし、それを追及するのでなく、あくまでも、学校と親御さんとで、「これから子どものために何をしたらいいか?」を相談するスタンスで学校と連絡を取り合いましょう。
学校の先生からは、家とは違うお子さんの姿を聞かせてもらえるので、お子さんの気持ちを理解するきっかけにもなります。

医療機関やスクールカウンセラーに相談する

前述しましたが、不登校の問題をご家庭だけで抱えてはいけません。医療機関やスクールカウンセラーなどと連携すれば、お子さんを支援するためのチームを作ることができ、視野の広い意見を取り入れることが可能になります。

また、不登校の問題解決には、お子さんよりも親御さんがカウンセリングを受けることの方が大切だと言われています。なぜなら、親御さんだって相当なストレスを抱えているのに、お子さんの前では常に冷静でいなければならないからです。
医療機関やスクールカウンセラーには、親御さん自身の悩みや愚痴を聞いてもらうこともできますし、沸き上がってくる不安の波が押し寄せた時、自分ひとりで解決しなくてもいいんだと思えると、ずいぶん楽になります。不登校の問題はご家族だけで抱えず、専門家に頼りましょう。

家庭教師やフリースクールなどの学校以外の学びの機会を作る

学校の問題でつまずいてしまったので「学校に行かなくちゃ…」と思い込んでいる子どもや親御さんは多いと思いますが、学校だけが学びの場ではありません。
フリースクールや家庭教師を利用して、お子さんの興味あること、得意なこと等、自分自身で自由に選びながら勉強を続けることは可能です。この機会に、ぜひお子さんの個性にあった学び方を見つけていきましょう。

フリースクールと家庭教師は不登校の子どもの新しい学び方として、とても適しているので、この二点を簡単に紹介しておきます。

フリースクール
フリースクールは民間の学校で、スクールごとに特色があります。通える範囲のスクールを回って、一番自分にあってそうなスクールを選んでみましょう。学校の校長先生の承認があるスクールであれば、出席日数をカウントしてもらえるので、受験の際、出席日数不足の不安はなくなります。
家庭教師
家庭教師はマンツーマンで自宅に来てもらえるので、人間関係でトラブルがあったお子さんでも、安心して勉強に集中することができます。また家庭教師は勉強のやり方や学習のスケジュールなども考えてくれるので、自分ひとりで勉強するノウハウを身につけることができます。ただし、マンツーマンだけに先生と気が合わないとストレスが溜まってしまうので、気の合う先生が見つかるまで交代が可能かどうか、契約前にセンターに問い合わせておきましょう。

不登校の中学生の進路って?

不登校になってしまうと、不安になるのが高校進学のことです。不登校だからといって何も将来がなくなってしまう訳ではないのですが、「どんな高校なら進学できるのか?」を知っておかないと、準備もできませんし、漠然とした不安から逃れられなくなってしまいます。
この項目ではデータを引用しながら、不登校の中学生の進路について解説していきます。

高校などの進学率

2014年に発表された文部科学省の不登校生の5年の追跡調査では、不登校経験者の高校進学率は85.1%でした。前回調査では65.3%だったので、不登校経験者の高校進学率はかなり増加している傾向にあります。

さらに、高校中退率は前回調査37.9%から、14%と下がっているので、不登校を経験しても学びの道をあきらめない子どもが増えているという、とても喜ばしい結果が出ています。

高校から大学や短大、高専などへの進学率も、前回調査8.5%から22.8%と増加傾向にあります。不登校だからと言って将来に悲観せず、自分に合った道を見つけていける、たくましい子どもが増えている結果となっています。

どんな進学先があるのか

不登校だからと言って、進学をあきらめなくていいことは、前述のデータから分かりました。では、不登校の中学生には、どんな進学先があるのでしょうか?
比較的、現実的な進路を紹介しておきます。

高校に進学する

高校には次の3つのタイプがあります。

全日制高校
全日制高校に進学する場合、学力試験と出席日数や授業態度などが評価された内申書が合否を決定します。
もし出席日数不足などで内申書が心配な場合は、公立ではなく私立を目指しましょう。私立高校は、内申書よりも学力試験に重きを置いている学校が多いので、不登校が不利にはなりません。

定時制高校
定時制高校は夜間に授業が4時間程度行われるので、長時間学校にいたくない、昼間は仕事や別のことに使いたい子なら、定時制がよいでしょう。
定時制高校には昼間は働いている人も多くいるので、年齢層なども幅広く、様々な年代の人と交流することができます。ただし、通学は平日毎日になります。

通信制高校
通信制高校は昨今では、オンラインでの登校が多く、不登校で学校や対人に恐怖感があるなら、通信制を選ぶと、進学してもストレスになりません。
また登校日数も、「週5日登校したい」「できるだけ少ない方がいい」などの要望にも応えてくれる学校が多いです。

高校以外の学校へ進学する

高校以外の進学先は、専門的な技術が身につけられる高専や高等専修学校、高校卒業程度の資格を得られる高卒認定があります。
この先、自分が目指したい道がある程度決まっているなら高専などの技術を身につけられる学校、今のところ目指したいものはないけど進学はしたいと思うなら高卒認定がよいでしょう。

高等専門学校(高専)
高専は、専門的な分野に特化した授業で、情報技術やデザインなどの専門知識を教えてもらえる学校です。同時に高度な技術力も身につけることができるで、就職率は100%と言われています。

高等専修学校
高等専修学校は、昭和51年に新しい学校制度としてつくられた専修学校のうち、中学卒業者を対象とした課程です(文部科学省HPより)。
高専と同じように専門的な分野に特化した授業で、社会に出てすぐに役立つ実践的な職業教育をしてもらえるので、就職率は100%と言われています。

高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)を受ける
高卒認定は、不登校の中学生が一定の試験や学習を経て、高校卒業資格に相当するものを取得することです。大学進学や就職活動が可能になりますが、高校卒業資格は得られないので、注意が必要です。

中学生のお子さんが不登校になったら

不登校は年々増え続けており、全国で約1割の子どもが不登校状態にあります。誰にとっても決して他人事ではない状態なので、お子さんが不登校になってしまっても決して慌てないよう、親御さんは不登校についての知識だけでも頭に入れておくと、いざという時あわてずに済むでしょう。

不登校の子どもが直面する課題は、『学業の遅れ』『将来への不安』『家族との関係』です。この3つを急いで解決しようとするのではなく、「勉強の遅れは、どこでどのように取り戻そうか?」と、お子さんとコミュニケーションを取りながら、この先の学び方を決めていくようにしましょう。

親御さんのサポートの重要な役割のひとつとして、お子さんに学校以外の学びの機会を作ってあげることがあります。不登校からの進学もそうですが、不登校だからと言って学びの道を閉ざすことがないよう、親御さんは常に見守りつつ、学びの場所を提案してあげましょう。

不登校の子どもの心のケアは、親御さんしかできないと言っても過言ではありません。思春期で反抗期にあるお子さんは、なかなか親御さんに心を開いてはくれない場合がありますが、不登校をきっかけに、ゆっくりと親子の信頼関係を構築し直すよう心がけていきましょう。

この記事を書いた人

大森 公平 / 家庭教師のゴーイング 不登校サポーター

メッセージ:
『成績は最悪、自信のカケラもない…』どうしようもなかった僕がここまで来れたのは奇跡でも何でもありません。とは言え、勉強は孤独や退屈になりがちです。そんな生徒達に寄り添って力になりたいです。

不登校サポート資料

この資料でわかること

  • 不登校の心の4つの状態
  • 勉強をスタートできるのはいつ?
  • 不登校の子におすすめの勉強法 など

不登校でも、勉強の遅れを一気に取り戻せる方法をご紹介!

お子さんが勉強を再スタートするとき手元にあると安心できる!

新着記事