不登校の子のネット依存症を克服する方法と予防法
「うちの子、スマホを片時も離さない…」
「不登校になってからネットの時間が増えたかも」
「もしかしたら、もうネット依存なのかも…?」
こんなことでお悩みではありませんか?
不登校とネット依存症には密接な関係があり、外とのコミュニケーションが取りづらくなることから、お子さんはネットの世界に現実逃避してしまい、いつしかネット依存症になる可能性が高くなります。
今時は日常生活の中でもネットが欠かせない存在になってしまっているとは言え、お子さんがいつもスマホを手放さないでいるのを見ていると「もしやうちの子も…?」と心配になりますよね。
ですが仮にネット依存症になってしまっていたとしても、一生治らないのかというとそうではありませんし、未然に防ぐ方法もあります。
そこで今日は、不登校のお子さんのネット依存症を克服する方法と、ネット依存症になってしまう理由や未然に防ぐ方法もあわせて解説していきます。
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不登校のお子さんのネット依存症を治す・抜け出す方法
不登校のお子さんのネット依存症を治す方法は次の通りです。
● 有効な薬はないことを知る
● 専門家にカウンセリングを受ける
● 家族が一致団結する
依存症と呼ばれる症状には有効な薬物治療はありません。主にカウンセリングや家族の力で徐々に克服していくものです。
その点をまず踏まえて、以下の項目に目を通していきましょう。
有効な薬はないことを知る
不登校のお子さんのネット依存症を治す方法の一つ目は、有効な薬はないと知ることです。
冒頭部分でもお伝えしましたが、世の中に存在する依存症と呼ばれる症状には有効な薬物治療が存在しません。
依存症の具体例をお伝えすると以下の通りです。
● ギャンブル依存症
● タバコ依存症
● 買い物依存症
このどれもが脳に作用しているもので、薬による早期改善は今のところ開発されていない点をまず押さえておきましょう。
そのため、完全にネット依存症になる前に、予兆を感じたらすぐに専門家へのカウンセリングなどを通して対処していく必要があります。
専門家にカウンセリングを受ける
先ほどお伝えした依存症に対して有効な薬がない点を押さえた上で、ネット依存症を治していくのであれば、専門家の力は必須であると考えておきましょう。
というのも、厚生労働省が発表している依存症の治し方には以下のような記述があるからです。
対応法としては、専門医療機関やお近くの保健所、精神保健福祉センターといった行政機関に相談し、専門家から適切なアドバイスを得ながら回復に向かう方法があります。
また、依存症の問題を抱えた人同士でミーティングや情報交換を行いながら、回復を目指していく自助グループに参加するという方法やリハビリ施設を利用する方法もあります。
このように専門家のカウンセリングやアドバイスを受けながら治療していくことが推奨されているため、絶対に素人判断で治療しないようにしてください。
家族が一致団結する
ここまで専門家からカウンセリングを受けることを推奨してきましたが、ネット依存症を治すためには、家族が一致団結する必要があります。
特に不登校のお子さんがネット依存症になっているのであれば、お子さん自身が自助努力で克服していくのは、非常に困難です。
では、どのように家族が一致団結してお子さんのネット依存症を治していくかというと、以下の通りです。
● 専門家に丸投げしない
● 本人と家族がルールを話す
● 学校とネット以外に自分を出せる場所を探す
● お子さんの興味に理解を示す
● 二番目に好きなことを探す
それぞれ解説していきます。
専門家に丸投げしない
家族が一致団結して、お子さんのネット依存症を治していく方法の一つ目は、専門家に丸投げしないことです。
確かに厚生労働省からは専門家のアドバイスを頼るように記述されていますが、常にネット依存症のお子さんを管理してくれるわけではありません。
そのため、ご家庭でどのような対応をすればいいのかを専門家から聞き、ご家族で対応していく必要があります。
基本的に依存症は、家族が一致団結して治していくものであると意識しましょう。
本人と家族がルールを話す
依存症を克服するためには、どのような症状が出ているかにもよりますが、本人と家族でルール作りをすることが必要になってきます。
例えば、ネットへの依存度が軽度の場合には、ネットにつながる電子機器への接続を毎日1時間に制限するなどが有効です。
ただし、この制限に関してはお子さんの同意がなければ、お子さん自身が守ってくれる可能性はかなり低くなります。
もちろん、ときには親御さんが強制的に決める必要もありますが、なるべくお子さんと親御さんが納得しあってルールを決めていくようにしてください。
学校とネット以外に自分を出せる場所を探す
不登校のお子さんがネット依存症になってしまうのは、断定はできませんがネット以外に自分を出せる場所がないことも考えられます。
特にSNSの発展によって何時間でも赤の他人とつながれ、匿名で自分を表現できるのは、内気なお子さんにとっては十分依存してしまう理由になります。
さらに自分の個性を発揮できる場所を学校に見出すのは、不登校の子にはできないことです。
そのため、自分を表現するところがないお子さんには、学校やネット以外で自己表現できる場所を探してあげるのもご家庭の努力といえます。
お子さんの興味に理解を示す
またネット依存になってしまうお子さんの気持ちに寄り添ってあげることも、ご家庭の努力として必要です。
なぜなら、お子さんにとってネットの楽しさをご家族に理解してもらえないことほど、辛いことはないからです。
それに一時期に比べてネット上のコンテンツは、親御さんが思っている以上に充実したものになっています。
このような状況に対して、親御さんの価値基準で「理解できない」と断じてしまうと、お子さんは一層自分の殻に引きこもってしまいます。
ですから、まず親御さんからお子さんに歩みより、「最近、ネットをよく見てるんだけど、見たい気持ちが凄くわかる!」「Youtubeってやめられないね!」と共感を示した上で話をつなげていきましょう。
二番目に好きなことを探す
不登校かつネット依存症を抱えているお子さんにとって、一番好きなことはネットの世界に浸っていることでしょう。
もちろんネット依存症になっていなければ、少しの時間をネットに費やすことは問題ではありません。
しかし、現実問題として生活に支障をきたすレベルのネット依存症であれば、一旦遠ざかることも必要です。
そのためには、ネット以外に好きになれることを探すのが一番とも言えます。
ネットと同様に好きになれることを探すのは難しいことかもしれませんが、家族の時間を増やし、色々な体験を通して2番目に熱中できることを少しずつ見つけていきましょう。
不登校のお子さんのネット依存症チェックリスト
不登校のお子さんがネットに集中している時間が増えているなと感じたところで、どれほどネットに依存しているかは簡単にはわかりません。
そのため、必要であればネット依存症のチェックを行う必要もあります。
ただ無料で受けられるチェックテストでもかなりの時間がかかるので、立川市の教育委員会が発表している依存チェックシートを利用するのをおすすめします。
このチェックシートを用いてお子さん自身が答えるのもいいですし、第三者視点として親御さんがお子さんの状態をチェックしてみてもよいでしょう。
不登校のお子さんがネット依存症になる理由
ここまで不登校のお子さんのネット依存症を克服する方法をお伝えしてきましたが、なぜ依存症になってしまうのかも気になるところです。
具体的な理由は以下が考えられます。
● 学校に行かないからネットの利用率が高い
● 現実逃避してしまっている可能性が高い
● ネット以外にストレスを発散できない
● ネット以外のコミュニティがない
● 家庭内不和
もちろん、これら以外にも原因になる理由はありますが、まずなぜネットを使ってしまうのかというところにフォーカスして確認していきましょう。
ネット依存症になる理由①学校に行かないからネットの利用率が高い
不登校のお子さんがネット依存症になる理由の一つ目は、学校に行かずコミュニケーションが取れないのでネットを利用してしまうことです。
本当に人と話したくないという人間は少なく、大抵の人間は誰かとコミュニケーションを取りたいと思っています。
しかし学校に行けないとなると、ネットに頼らざるを得なくなり、結果としてネットに依存してしまいます。
ネット依存症になる理由②現実逃避してしまっている可能性が高い
また誰かとコミュニケーションを取りたいからといった理由だけでなく、現実逃避をしたいからネットを利用しているという理由も考えられます。
というのも、ネットの世界ではお子さん自身が嫌だと思う情報はシャットアウトできますし、気の合う仲間だけで話し合うこともできます。
現実世界では無理な状況をネット上では簡単に作り出せてしまうので、現実逃避として利用しているお子さんも多いです。
ネット依存症になる理由③ネット以外にストレスを発散できない
現実逃避してしまう根本的な理由としては、ネット以外にストレスを発散できるはけ口がないこともあります。
仮に現実の世界でストレスを発散できるのであれば、ネット依存にはなりませんし、そもそも不登校にもなっていないはずです。
仮想現実とも言えるネットの世界は、ストレス発散にピッタリな場所なのです。
逆にストレス発散の窓口にネットがなければ、余計にお子さんの不登校に対するストレスが加速していた可能性も考えられるので、依存症にならなければネット利用のメリットも考えていいでしょう。
ネット依存症になる理由④ネット以外のコミュニティがない
仮に不登校になっていたとしても、家庭の外で人と人とがつながり、気軽に愚痴が言い合えるコミュニティがあれば、お子さんの目も外に向かいます。
しかし、そのようなコミュニティに所属していないと、気軽に外とつながれるネット以外に孤独感を解消する場所がありません。
お子さんは孤独で寂しく、心の隙間をネットで埋めているのです。
ネット依存症になる理由⑤家庭内不和
最後の理由は家庭内不和です。
家庭内不和とはご家庭で日常的に会話がなく、お子さんの状況に気がついてあげられない状況を指します。
このような状況下だと、ご家庭の中でもコミュニティが形成されず、一層ネット依存症は加速してしまいます。
冒頭にもお伝えしましたが、ネット依存症になる理由は、ここまで解説してきた内容だけではありません。
基本的に複数の要因が複雑に絡み合って起こることなので、早期に気づいてあげることが重要です。
不登校のお子さんがネット依存症になっているか気づく方法
不登校のお子さんがネット依存症になっているか、早期に気づく方法は次の通りです。
● 部屋に引きこもりがちになっていないか
● 食事中もネットを見ていないか
依存症は実生活に大きな影響を及ぼすものなので、常にネットを見ていないかを確認し、少しでも異変を感じたら早期に専門家へ相談しましょう。
部屋に引きこもりがちになっていないか
不登校のお子さんがネット依存症になっているか気づく方法の一つ目は、部屋に引きこもりがちになっていないかです。
ネットにつながる電子機器には、スマホやパソコン、タブレットなど自室で管理できるものが多いです。
依存状態になれば日常生活のほとんどがネット中心になるため、部屋に引きこもってネットを見ているだけになることも多くなります。
このように自分の世界だけに閉じこもるような素振りがあれば、ネット依存になっていなかをまず怪しむようにしてください。
食事中もネットを見ていないか
続いては、食事中もネットを見ていないかです。
ネット依存症になると、食事中もネットの動向を気にしてしまい、スマホを見ながら食事を摂るようになります。
さらに、注意すると不機嫌になる、暴力を振るう、暴れる等の症状が出たら、いよいよネット依存症である可能性が濃厚であると考えてください。
不登校のお子さんをネット依存症から未然に防ぐ方法
ここまでネット依存症に早期に気づくための方法をお伝えしてきましたが、ネット依存症になる前に予防策を取っておくことも大切です。
お子さんのネット依存症を未然に防ぐ方法は、以下の通りです。
● 親子間の時間を増やす
● そもそもネットに触れる時間を少なくする
● 生活時間に気をつける
不登校のお子さんは、そもそも誰かと話をする時間が少なくなってしまうので、まずは親子間での会話を増やしていきましょう。
それでは、早速解説していきます。
ネット依存症を未然に防ぐ方法①親子間の時間を増やす
不登校のお子さんをネット依存症から未然に防ぐ方法の一つ目は、先ほどもお伝えしたように親子間での会話を増やしていくことです。
親子間での会話を増やすというのは、学校に関することだけでなく、「最近は何が好きなの?」 「今日はどんな一日だった?」など、日常会話を増やすことを指しています。
そもそもこれらの会話が少ないご家庭だと、お子さんが安心して何でも話せる環境ではないので、親御さんが率先してお子さんと会話するようにしてください。
ネット依存症を未然に防ぐ方法②そもそもネットに触れる時間を少なくする
語弊はありますが、ネット依存症になるためにはネットを触っている必要があるため、そもそもネットに触れる時間を少なくするのも効果的な方法です。
特に成長期のお子さんがネットの世界に入りびたり、自室に引きこもっていては健全と程遠い状態です。
それを防ぐためには家庭で過ごす時間を増やし、親子共通の趣味を見つけ、一緒に遊ぶことが大切です。
ネット依存症を未然に防ぐ方法③生活時間に気をつける
親子の時間を増やしネットに触れない時間を増やすためには、お子さんが一人になる時間を少なくする必要があります。
そのため、お子さんの生活時間をご家庭で管理する必要があります。
例えば、お子さんが夜遅くまで起きているようなら、運動時間を増やすなどして寝付きを良くする工夫をしましょう。
さらに、お子さんの生活時間を学校生活があるときと同じにすることも、不登校のお子さんを抱える親御さんの役目になります。
不登校のネット依存症はご家族みんなで改善の方向へ工夫を考えていきましょう
ネット依存症が警戒される場合には、素人判断をせず、一度専門家に相談をしてみてください。
そしてアドバイスをもらいながら、ご家庭と専門家の連携を強め、少しずつ克服していけるようにお子さんの生活を立て直していきましょう。
ネット依存症に限らず、依存症に一度でもなってしまえば薬物投与ですぐによくなる訳ではありません。
ネット依存症になる理由をきちんと考え、未然に防ぐことが大切になります。
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