「不登校」と「ひきこもり」の子に共通する4つの心理と対処法
お子さんが不登校でいると、「じゃあ家の中にずっとひきこもってるの?」と思われる場合があります。
ですが不登校とひきこもりは、厳密にいえば、日数と社会的参加の有無の違いがあります。
とは言え、両者には共通する心理もあるので、それを知っておくと不登校の延長線上にあるひきこもりを回避できる可能性は高まります。
今日は不登校とひきこもりの定義や両方の子どもに共通する心理状態、その対処法をご紹介します。
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「不登校」と「ひきこもり」の定義
不登校」と「ひきこもり」の定義①:不登校とは?
文部科学省は、病気や経済的な理由を除いた場合で、年間30日以上の欠席をした児童生徒に対し、不登校と定めるようにしています。
そのため、学校に行きたくないという気持ちはあるが、年間29日の欠席であれば、不登校とは定められません。
不登校」と「ひきこもり」の定義②:ひきこもりとは?
不登校と違って、ひきこもりは厚生労働省が定めています。
6か月以上にわたって家庭内にとどまり、社会参加していない人をひきこもりと定めています。
例えば、2ヶ月間一切、家から出なかったとしても、6か月未満なので、ひきこもりにはなりません。
また仕事に就けないだけで、友人と食事に行ってる、買い物にも行ける、初めての場所にも一人で行ける等の行動ができる子どもは、ひきこもりには定められません。
「不登校」と「ひきこもり」の子に共通する4つの心理と対処法
「不登校」と「ひきこもり」の子に共通する4つの心理①:自分でも、自分の心理がわからない
不登校やひきこもりの子は、何かはっきりとした原因があってそうなっているとは限りません。
自分自身でも、何が原因がわからない場合も多いです。
「どうして外に出られないんだろう…」「どうして学校に行きたくないんだろう…」「何がイヤなんだろう…」
考えても原因が見えず、自分でもこの状態が嫌なのに抜け出せないといったジレンマに襲われている可能性が大きいです。
「自分の気持ちがわからない、だけど動けない」と、非常に辛い心理状態の中にいます。
① 『自分の心理がわからない』の対処法
お子さんがそんな気持ちに苦しめられていたら、親御さんは「ゆっくり考えれば大丈夫」「じゃあ一緒に探っていこうか?」と声をかけてあげましょう。
人間は誰でも自分の気持ちがハッキリ分かる訳ではありません。そういった事実を教えてあげて、焦らないよう誘導してあげてください。
「不登校」と「ひきこもり」の子に共通する4つの心理②:人間関係が怖い
「人間関係ってめんどう」「もうこの人には何も言えない」と感じたことって、誰にでも経験があると思います。
不登校やひきこもりの子は、その気持ちを何倍も何十倍も感じています。
どちらの子にしても、心が傷ついているからこうなってしまったのに、周囲の人間が優しく対応してくれるばかりではありません。
時には叱られ、頑張れないのに「頑張って!」と言われ、そんなことを繰り返すうちに人間関係についてネガティブなイメージしか持てなくなってしまいます。
② 『人間関係が怖い』の対処法
初めのうちは、「誰にも会いたくない」気持ちを尊重して、誰にも会わない生活をさせてあげてください。そして、お子さんが多少、元気を回復したかな?と感じたら、新しい誰かに会わせてあげましょう。
それは心理カウンセラーでも近所のおじいちゃんでもいいのですが、親御さんから見て【あの人なら間違いない】と太鼓判を押せる人にしてあげてください。もしそんな人が見当たらなければ、こちらの要望をきちんと聞いて対応してくれる家庭教師などを探しましょう。
「不登校」と「ひきこもり」の子に共通する4つの心理③:自信がない
不登校やひきこもりになって、家から出ずに生活している。
そんな生活を送っていたら、テレビで見るあの人はとても輝いて見え、頑張っている友達はとても素敵に見えます。
そして、自分だけどんどん置いていかれているような気持ちになってしまいます。
そんな喪失感を味わうたびに自己肯定感は下がってしまうので、自信など持ちようがありません。
子どもはそれをハッキリとした言葉で表せないと思いますが、無意識のうちに「自信のなさ」に苦しめられています。
③ 『自信がない』の対処法
日常生活の中で、どんなささいなことでもお子さんを褒めてあげてください。褒めるとは、相手を認めてあげることです。ご飯を一人前ちゃんと食べきっただけでも、「ちゃんと食べてくれてありがとう」と言ってあげれば、それは相手を認めていることになります。
そして少しずつ、子どものやりたいことで(ゲームでもスマホの操作でも)、成功体験をさせてあげましょう。「みんなと同じにできなくても、自分は〇〇ができる!」と実感させてあげれば、お子さんは自信を取り戻していきます。
「不登校」と「ひきこもり」の子に共通する4つの心理④:漠然とした不安や恐怖感を抱えている
お母さんは未来の明るいビジョンを、パッと瞬時に想像できますか?
人間は『先の見えないこと』に不安を感じるもの。
「この先どうなってしまうんだろう?」「将来はどうなるんだろう?」と不登校やひきこもりの子が考えた時、何か具体的なビジョンが見えるはずもありません。
なのに大人たちに「将来どうするの?「このままじゃ何にもなれない」などと言われてしまう場合もあります。そんな言葉は子どもの恐怖心を大きくするだけなのに、それすら分からない人たちが沢山います。
その結果、いつも子ども達は漠然とした不安や恐怖心と隣り合わせでいます。
④ 『漠然とした不安や恐怖感を抱えている』ことの対処法
youtuberでもなんでもいいので、子どもに夢を持たせてあげましょう。具体的な夢のない子がほとんどだと思いますが、その子が好きなもの、得意なもので「ゲームを考えてみたら?」「youtubeでみんなにゲームの攻略法、教えてあげれば?」と誘導してあげましょう。
そしてワクワクした気持ちを、わずかな時間だけでも持たせてあげましょう。宇宙船が飛んでいるSFのような未来予想図をご家族で絵に描いてみるだけでも、明るい未来が想像できて楽しくなります。
苦しい気持ちは一時の貴重な経験であることを教えてあげよう!
人生の中では、どうしようもなく辛い経験をすることが何度もあります。お子さんはそれを人よりも早く経験してしまっただけ。親御さんはそのことを、優しくお子さんに教えてあげましょう。そう言ってもらえるだけで、お子さんの心は少しずつ重荷を下ろせるようになります。
そして人生は、今思うようにいってないからといって、一生変わらない訳でもありません。「この先いろんな楽しい出来事があなたを待ってるよ」とお子さんに実感させてあげてください。
難しく考えなくても、サプライズで一番好きなものを買ってあげたり、気持ちのいい場所へ連れていってあげたりすれば良いのです。
不登校の子にとって、世界は怖いもので満ちています。だからこそ、ご家族だけはお子さんの気持ちに寄り添って、安心させてあげることを心がけてください。