【高校受験・小論文】書き方のコツとポイントを解説・頻出テーマ付き
高校受験における小論文は、受験の合否を決めるための試験科目です。採点批准も高いので、「どう書けばいいのか分からない」と悩む受験生は多いです。
そこでこの記事では、書き方のコツとポイントを解説し、有名校の頻出テーマも紹介していきます。ぜひ参考にして、受験本番で得点数の高い小論文を執筆してください!
【高校受験・小論文】わかりやすい書き方とポイントを解説
小論文と作文の違いって?
まず、小論文と作文の違いを整理しておきましょう。この2つの違いをしっかりと認識できると、良い小論文を書くことができます。
1. 作文とは、自分の経験や意見を書くもの
作文は、主に自分の経験や感想を書く試験です。 「運動会で頑張ったこと」「夏休みの思い出」など、子どもの視点で自由に書くことが求められます。
2. 小論文には、論理的な意見と客観性が重要
小論文は、テーマに対して「自分の意見」と「その理由」を、筋道立てて書くことです。
3. 小論文では指定文字数を意識する
小論文試験では、大抵の場合、400~600文字程度の指定があります。
作文と小論文を構成の仕方を間違えない様、日頃から話題について、論理的に考える練習をしておきましょう。
小論文の書き方・3ステップで完全マスター!
具体的に、小論文とは、どのような手順で書けばいいのかを、3ステップで紹介しておきます。この手順で書けば、明確な小論文が書けるようになりますから、何度も書いて練習してみてください。
はじめに:3ステップで小論文の構成をまとめるようにする
小論文には「型」があります。この構成を守ると、採点者に構成が伝わりやすく、評価の高い文章が書けるようになります。
STEP1 導入部分でテーマの問題提起をする
「なぜこの問題を考える必要があるのか?」を、頭に書くようにします。
例えば、テーマが「環境問題」なら、「地球温暖化が進んで、生活に影響が出ている」というような書き出しにします。
STEP2:主張と根拠を示す
次に、自分の意見(主張)を明確に述べ、その意見を支持する理由や根拠を書いていきます。この部分が小論文の中心となります。
例:主張を書く
「私は、環境問題に対する意識を高めることが、私の未来を守る鍵だと考えます。」
例:根拠を示す
根拠1:
「具体的には、身近なエコ活動が地球温暖化の進行を遅らせる効果がある。」
根拠2:
「また、教育次世代に環境保護の意識を浸透させることが重要になります。」
このように根拠を明確に書くと、自分が主張することへの説得力が増します。
STEP3:結論で締めくくる
最後に、主張をもう一度明確にまとめ、小論文の締めくくりとします。この部分では、もう一度読者に、自分のメッセージを強調するように書くと良いです。
締めくくりの例
「以上の理由から、身近な行動から環境問題に取り組むことが、私たちにとって大切なことであると考えます。それは、私たち自身の未来を照らす光となるでしょう。」
この構成でスラスラと文章が書けるよう、何度も練習しておけば、小論文は怖い試験項目ではなくなります。
【高校受験・小論文】テーマを分析!有名高校の頻出例と対策
小論文の出題テーマは学校ごとに特徴があります。ここでは、いくつかの例を挙げて解説し、簡単に対策も紹介しておきます。
駒沢大学高校:社会問題が中心のテーマ
例:「食品ロスを減らすためにできること」など。
対策:新聞やニュースで時事問題を学んでおき、自分の意見を考え、文章にしてみるといいでしょう。
実践学園:日常生活に基づいたテーマ
例:「部活動の意義」や「時間を大切にする理由」など。
対策:家庭でのエピソードや学校生活の経験をもとに小論文を書くと良いです。
日本女子大付属:価値観や考え方を問うテーマ
例:「リーダーシップとは何か」「多様性をどう考えるか」。
対策:抽象的なテーマが多いので、日頃から友達と大きなテーマについて討論し、一緒に考える機会を作ると受験の役に立ちます。
受験校の問題傾向を事前に調べておくと、効果的な対策が取れるようになります。自分が受けたい高校の傾向を調べてみましょう。
【高校受験・小論文】合格に繋がる練習法。例文とコツを紹介
小論文を書くためには、練習が必要です。 特にテーマごとに、問題提起の仕方、主張の書き方、根拠を立案し、わかりやすく書く等、自分で実践できるようになっておかないと意味がありません。
以下に、具体例を挙げながらコツを解説しますので、練習の参考にしてください。
(1) テーマに合った問題提起の例
導入は、テーマに関連する問題や課題について簡単に説明し、読者に「なぜこのテーマが重要なのか」を伝える部分になります。
例:
テーマ「地域社会と私」について考える場合
「最近、地域社会の高齢化が進んでおり、人々のつながりが薄れていると言われています。」
このように、テーマに関連した現状や課題を具体的に書き出すことで、読む人に「この問題は身近で大切なものだ」と理解してもらえやすくなります。
ポイント:
・課題やテーマに関連する現象を考えてみる。
・難しい言葉は使わず、自分の言葉で書くようにする。
(2) 論理的な意見の組み立て方
次に、自分の意見(主張)を言います。この部分では、「私はこう考える」という主張を、一文で明確に表現することが大切です。
例:
「地域社会の活性化には、若者の参加が重要だと思います。」
主張はシンプルにするのがポイントです。また、その次の流れで反省とつながるような内容にしておくと、読みやすい小論文になります。
ポイント:
・自分の考えを一文でわかりやすく書きます。
・主張がくどくならないように注意する。
(3) 説得力を持たせる根拠の書き込み
主張を裏付ける理由や根拠を主張する部分が、小論文の肝になるところです。この部分が論理的で具体的であるほど、小論文全体の説得力が増していきます。
例:
「例えば、地域のイベントに学生が積極的に関わることで、高齢者との交流が増え、活気が生まれるからです。」
このように、具体例を挙げながら根拠をあげていくと、説得力が増します。また、根拠を2つか3つ挙げると、よりしっかりとした内容に見えます。
ポイント:
・「なぜそう主張するのか?」を理由づけする。
・実例や数字などを使うことで、より具体的になる。
(4) 主張の結論をもう一度書く
最後に、自分の主張をもう一度考えてまとめます。この部分では、読者に「何を伝えたかったか」を再確認させるつもりで書くと良いです。
例:
「以上のように、若者の地域活動への参加が、地域社会を活性化させる鍵になると考えます。」
結論部分は短くてかまいません。重要なのは、主張を再確認し、読者に小論文全体の内容をしっかりと印象づけることです。
ポイント:
・主張をもう一度繰り返し、内容を伝える。
・「自分の意見はこれだ」と強調する。
練習のアドバイス
これら4つの流れ(問題提起、主張、根拠、結論)は、小論文を書く上で基本の「型」になります。テーマを変えて何度も練習し、自分の意見を整理する練習をしておくと良いでしょう。
最初は例文を真似して書いてもいいです。慣れてきたら、自分でテーマを決めてゼロから書いてみてください。そうすることで、どんなテーマにも柔軟に対応できる力が身につきます。
【高校受験・小論文】でよくある質問
受験小論文について、受験生が不安に感じるポイントをQ&A形式でまとめました。それぞれの疑問に対しての解決法も解ありますので、ぜひ参考にしてみてください!
Q1. 小論文でよくあるミスは?
A:評価が下がりやすい原因を紹介します。
1.テーマから話題がそれる
テーマから外れた内容を書いてしまうことがあります。例えば、テーマが「地域社会」なのに、自分の好きなことばかり書いてしまうと、評価は下がります。
解決法
・問題文をよく読み、テーマを正しく認識するようにしましょう。
・書き始める前に「自分が書く内容」を箇条書きで整理しておくと、話題が逸れないようになります。
2. 根拠がない
自分の意見を主張する理由や例が思いつかず、根拠を書かない場合がありますが、絶対にダメです。
解決法
・主張に関連する具体的なエピソードやデータを使えるようにしましょう。
・「なぜそう主張するのか?」を意識しながら、理由を2~3つ挙げて書く練習をしてください。
3. 文字数不足やオーバー
指定された文字数を大幅に下回る、または、超えてしまうと、評価が下がります。
解決法
・最初に大まかな構成を決めてから書き始めると、適切な文字量に調整しやすくなります。
・書き終わったら必ず文字数を確認し、不要な部分を削る、説明不足を補う作業を行います。
Q2. どのようなテーマが多いですか?
A: 高校受験の小論文では、次のようなテーマがよく出ます。
1. 社会問題
例: 環境問題、少子高齢化、テクノロジーの進化に関する課題など。
対策
普段からニュースや新聞で社会問題に触れる習慣を持ちましょう。社会問題の原因や解決策について考える練習をしておくと、得点アップにつながります。
2. 身近な生活について
例: 家族や学校生活、地域社会での体験など。
対策
日常生活で気づいたことや、困った経験、驚いた出来事を振り返り、それについての自分の意見をまとめ、書く練習をしてみましょう。
3. 抽象的な哲学や価値観に関する課題
例: 「正義とは何か」「幸せとは何か」など、深く考えることが求められるテーマ。
対策
テーマに対し、自分なりの意見を持つことが重要です。 普段から家族や友達と話し合い、自分の考えを言い、その後メモしておく習慣をつけると良いでしょう。
小論文執筆の成功は、毎日の積み重ね!今日からコツコツ練習しよう
小論文は、一夜漬けで劇的に上達するものではありません。毎日少しずつ練習を積み重ねることで、確実に力を伸ばすことができます。ですから、誰でも上手に書くことが可能です。
書く場合は、小論文の「型」をしっかり覚えておきましょう。問題提起、主張、根拠、結論という流れを何度も練習しておくと、スムーズに書けるようになります。
ニュースを目にしたら、それについて自分の考えを整理し、書く練習をしておくと、小論文の試験も怖くなくなります。
また、書いたものを誰かに読んでもらって、アドバイスを受けることも大切です。親御さんや先生に見てもらい、改善点を教えてもらいましょう。このような練習を重ねると、自分では気づけないミスを直せるようになります。
小論文の試験は、ただ受験のために書くだけではなく、自分の考えを深める貴重な機会でもあります。 合格を目指し、焦らずコツコツと努力を重ねていけば、必ず『考えるチカラ』『構成するチカラ』『書くチカラ』など、様々なチカラがつきます。頑張ってください!