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高校受験に失敗したらどうする?取るべき行動や親御さんのサポート

高校受験には、失敗してしまうこともあります。

「第一志望校に落ちちゃった…」
「高校生になれないの?」
「受験の失敗は将来に影響する?」

どんなに頑張って勉強しても、このような不安を抱えている人は多いと思います。

そこでこの記事では、高校受験に失敗した場合の取るべき行動や、進路の選択肢、失敗についての思考法や捉え方まで解説していきます。

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高校受験に失敗したら、その先の進路はどうなる?

これは東京都の例ですが、2024年の入試者は39.054人で合格者は28.994人です。そうです、なんと4人に1人は不合格なのです。
ですから、高校受験に失敗するのは、実は珍しいことではありません。

知った瞬間は落ち込むのも当然ですが、やるべきことや取るべき行動は沢山あります。

高校受験で浪人はまずない

第一志望校に落ちてしまったとしても、高校生になれない、なんてことは、まずありませんから、安心してください。

まず、私立高校には、「併願優遇」「併願推薦」「個別相談」などの優遇措置・入試制度があります。内申や模試の偏差値などの基準に、ほぼ確実に合格できるような救済措置でもありますから、私立のどこかには必ず入れます。

※出席日数が少なすぎる、通知表に1.2がある、などの場合は、入学が難しい場合もあります。

公立・私立高校の「二次募集」を受験するという手段もあります。その方法は、この先の項目で解説していきます。

その先の進路に影響する?

高校受験のために頑張ってきたのに失敗してしまうと、「お先真っ暗」のように感じてしまうかもしれません。

ですが、高校に進学できないなんてことはありませんし、まだ15歳です。第一志望校の高校に進学できなかったとしても、次の高校で大学進学に向けて、いくらでも頑張ることが可能です。
ですから、高校受験の失敗がこの先に影響するということは、まずありません。

高校受験に失敗した場合の取るべき行動

公立では、地域によって「二次高校募集」や「追加募集」を行う学校があります。 これらは、募集定員に満たない場合や不合格者が出た場合に追加で募集を行う制度で、高校進学の再挑戦が可能です。

二次募集の基本手順

① 情報収集
市区町村の教育委員会や学校の公式ウェブサイトを確認しましょう。多くの場合、募集要項はPDF形式で公開され、募集校の一覧や申し込み方法が記載されています。
人気の学校は申し込み期間が短く、競争率も高いため、情報収集は迅速に行うことが重要です。また、教育委員会に直接問い合わせると詳細な情報が得られることがあります。

② 書類の準備
二次募集に応募するには、各種書類が必要になります。必要書類(証明書成績、選考理由書、推薦書など)は学校によって異なる場合があるため、詳細は学校へ確認してください。
提出期限を過ぎてしまうと申請が無効になるため、余裕を持って準備しましょう。

③ 面接対策
二次募集では面接を重視する学校も多く、面接対策を行う必要があります。自己紹介や入学を希望する理由を考え、親御さんや先生に面接官になってもらって練習しましょう。
面接官に好印象を与えられるよう、服装やマナーにも気を配ることが求められます。

④ 志望校を再検討する
二次募集を行う学校は限られています。通学距離が遠い、特定の専門学科に特化している等、自分の希望通りにいかない場合があります。
「この学校に通学できるのか?」「この学校で3年間学べるか?」など、無理がないかを検討しましょう。親御さんや先生とも具体的に話し合ってください。

※親御さんのチェックポイント
●自宅からの通学時間は、お子さんの体力や生活リズムに大きく影響します。通学経路を実際に調べて、通える範囲内か確認しましょう。

●専門学科のある学校の場合、興味ある分野かどうか、希望する将来のキャリアへ届くかどうか等、お子さんと一緒に熟考してください。

高校受験に失敗した場合の進路の選択肢

進学は一般的な選択肢ですが、高校には通信制高校や定時制高校、サポート校など、多様な選択肢があります。それぞれの特徴を考えて、お子さんに最適な進路を選びましょう。

通信制高校
自宅で学習を進めるスタイルで、週に1~2回のスクーリング(通学)を行います。自由な時間が多いので、趣味や仕事と両立しやすい環境です。
また人と会わずに、自分のペースで学習を進めることができます。

定時制高校
夕方から夜にかけて授業が行われるので、昼間は働きたい、または他の活動をしたい場合に最適です。
また通学型なので、リアルな友人が欲しい、集団の学校生活を送りたいと人にもおすすめです。

サポート校
通信制高校と提携し、学習支援や学校生活のフォローを行います。個別指導や少人数制の授業が多く、不登校経験者にも通いやすい環境が整っています。

高卒資格を取得する
「高等学校認定試験」は、大学進学や就職への道を切り開く、堅実な手段です。

高卒認定試験のメリット
・必要な知識を効率よく学べるので、早く次のステップに進めます。
・合格後は、大学や専門学校への進学資格が得られるため、キャリア選択の幅が広がります。

高卒認定試験を受ける具体的なステップ

① 出願準備
必要書類(暫定証明書、受験料の支払い証明書など)を確認し、期限内に提出します。試験は年に2回実施されます。

② 勉強計画を立てる
自分が受験する科目だけを重点的に勉強すればいいので、効率的な学習が可能です。学習塾やオンライン教材を活用するのも効果的です。

③ 試験対策
模擬試験や過去問を解いて、試験形式に慣れておきましょう。科目によって傾向が異なることを把握し、苦手分野を重点的に克服しておきましょう。

高校受験を失敗したことについて、どう捉えたらいい?

今はとてもショックな気持ちでいると思いますが、物事は捉え方次第で状況が一変します。その思考法を紹介しておきます。

失敗を成長のチャンスと捉える
高校受験の失敗は、誰にとってもショックな出来事ですが、成長のための大切な経験と捉えることもできます。人生の挑戦には、失敗がつきものです。
今回のショックな出来事は、「次の挑戦に向けて何ができるのか」を考える絶好の機会ですし、その力を身につけることができます。

振り返りの時間を大切にする
受験勉強でどこが上手くいかなかったのかを冷静に分析すると、今後の課題が明確になります。さらに親子で一緒に考えていくと、お子さん自身が「何を改善すればよいか」を理解しやすくなります。

新しい道を探す柔軟性を養う
これから、失敗を糧に新たな進路を検討すると思いますが、この経験は、柔軟性や適応力を身につけるきっかけになります。「高校に行くことだけが成功ではない」という視点を持つことが、将来の可能性を広げる鍵になります。

高校受験に失敗しちゃった…。親御さんができる、立ち直るための具体的なサポートのステップ

高校受験の失敗は、お子さんにとって大きな挫折感を伴うものです。このとき、親御さんがどのように接するかで、その後の立ち直り方が変わってきます。
お子さんに有益なサポートをしてあげるために、次のステップを踏んでいくとよいでしょう。

子どもが気持ちを切り替えるまで待つ

気持ちを整理するには時間がかかります。無理に次の行動を促すのではなく、子どもが落ち着くまでそっと寄り添い、お子さんが気持ちを切り替えられるまでゆっくりと時間をかけて待ちましょう。

「大丈夫だよ」と安心させる声かけをする

「次のチャンスがあるじゃない」「一緒に乗り越えようよ。大丈夫だよ!」など、前向きな言葉で安心感を与えてあげてください。お子さんの不安や焦りが和らぎます。

趣味や好きなことに打ち込む時間を設ける

勉強から一旦離れ、趣味や興味のある活動に取り組むことで、気分転換できます。好きな音楽を聴く、ゲームをする、運動をするなど、リラックスできる時間を確保しましょう。
また、二次募集など次の進路が無事決まったら、ご家族で旅行など遠出をするのもおすすめです。

小さな成功体験を積む

失敗の後に必要なのは、お子さんが再び自信を取り戻すことです。そのために、日常生活の中で「成功体験」を少しずつ積み重ねていきましょう。

成功体験を積む方法
●短期的な目標を設定して達成感を得る
「明日までに1つだけ何かやる」「家のお手伝いをする」など、達成しやすい小さな目標を設定しましょう。目標を達成したときの「できた!」という感覚が、お子さんを前向きにしてくれます。

●家庭で小さな役割を与える
例えば、食事の準備を手伝う、掃除を担当するなど、家庭内でお子さんが「自分も役に立ってる!」と感じられる場面を増やしていきましょう。このような体験をコツコツ毎日積み重ねると、「自分でも次のステップに進める!」と思えるようになります。

高校受験の失敗は、新しいスタートを考える良い機会になります

高校受験の失敗は、様々な選択肢を柔軟に考える良いきっかけになります。そして頑張った上での失敗は、必ずお子さんの成長へとつながっていきます。
たとえ一時的に慌てたとしても、後でよい体験だったと思えることを決して忘れないでください。

親御さんは、「子どもが前を向いて進めるように」柔軟で前向きな姿勢を示すことが一番のサポートになります。また次の進路のために、一緒にあれこれ頑張ることもできます。二人三脚で頑張れるのは、お子さんが学生のうちだけです。このわずかな期間に、後で後悔しない行動をとっていきましょう。

たとえ選んだ進路が理想と違っても、お子さんの未来の可能性は無限大です。親子で力を合わせれば、どんな道でも輝かせることができると、今回の出来事で実感できると思います。

この記事を書いた人

齋藤 義晃 / 勉強プランナー

メッセージ:
不良でビリから2番目、偏差値30台。そこから独自で確立した勉強法で早稲田大学に合格。この経験を活かし、家庭教師として53人の生徒を第一志望校に合格に導き、在学中に「家庭教師のゴーイング」を設立。勉強が苦手な子専門として実績29年。今でも現場の中心に立ち17,000人以上の相談を解決。心理カウンセラーの資格を取得し、不登校・発達障害の生徒さんへのサポートにも力を入れています。

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