子どもの自己肯定感を高める方法と親の絶対NG行動
「うちの子、自分のことが好きじゃないみたい」
「自信がなくていつもオドオドしてる…」
「もっと積極的になってくれたらな」
こんなことでお悩みではありませんか?
子どもに自己肯定感を持たせた方がいいことは知っていても、「どうしたらいいの?」「褒めてるつもりなんだけど…」と、うまくいかないことが多いですよね。
子どもは自己肯定感さえあれば、多少のことではへこたれないし、好奇心旺盛になって、分からないことは自分でどんどん調べるようになっていきます。
だからこそ子育ての中では一番重要視され、どんな親御さんも「自己肯定感を持たせてあげたい!」と切望しているのではないでしょうか?
そこで今日は、自己肯定感について網羅的にお伝えするとともに、自己肯定感を高める方法と低くしてしまうNG行動をあわせて解説していきます。
子どもの自己肯定感が強いメリット
子どもの自己肯定感が強いと、どのようなメリットがあるのでしょうか?
具体的には次のようなメリットがあります。
● チャレンジができるようになる
● 自分に自信が持てるようになる
● 価値観の多様化に惑わされなくなる
それぞれを詳細に解説していきます。
チャレンジできるようになる
子どもの自己肯定感が強いと、新しいことにチャレンジができるようになります。
なぜなら、自己肯定感が高まると自分の行動に対して自信を持てるようになるからです。
自己肯定感を高めるためには、子どものすべてを受け入れてあげる必要があり、その過程で子どもは自分の行動に対する基準を持っていきます。
この基準は、新しい物事にチャレンジするとき道しるべになってくれるので、お子さんも安心して新しい世界へ飛び込めるようになるのです。
逆にこういった行動の基準になるものがなければ、チャレンジはとても怖いものになってしまい、避けるようになります。
自分に自信を持てるようになる
先ほど自己肯定感が強いとチャレンジができるようになるとお伝えしましたが、それはそのまま自信につながります。
自己肯定感は自分への信頼感でもあるので、「自分は何でもできる」という気持ちを持つことができるんです。
このように、自己肯定感と自信は、イコールの関係にあると言えます。
価値観の多様化に惑わされない
自己肯定感によって行動基準を持てるようになと、価値観の多様化に惑わされない子どもに育ちます。
子どもに行動基準があれば、「他の友達はいいと言ってるけど、僕はそう思わない」と、自分の価値基準で判断できるようになります。
すると、他の子どもからの誘いに安易に乗らず、自分がいいと判断した事にのみ、従うようになれます。
これは価値観が多様化している現代において、他人に惑わされず生きていくためには絶対に必要な力になります。
子どもの自己肯定感が低いことによる影響
逆に子どもの自己肯定感が低いと、どのような影響があるのでしょうか?
具体的には次のような影響が考えられます。
● 褒められても喜べなくなる
● ネガティブな思考にどんどん支配される
● 失敗を極度に恐れるようになる
● いざというときにパフォーマンスを発揮できない
● 諦めが早くなる
それぞれ詳しく解説していきますね。
褒められても喜べなくなる
まず自己肯定感が低いと、褒められても素直に喜べなくなります。
というのも、子どもに自信がないので喜びよりも先に「どうせ僕なんて」といったネガティブな考えが出てくるからです。
すると周りの人たちは、「この子を褒めてもあまり喜ばないしやめておこう」と考えるようになります。
そう思われてしまたら、褒められる機会が少なくなってしまいますよね。
となると、余計に自信がなくなる負のスパイラルに陥ってしまいます。
ネガティブな思考にどんどん支配される
先ほどの話をもう少し深堀りすると、褒められる機会の減少によってネガティブな思考がどんどん増えていきます。
たとえば、「あの子は褒められるのに、僕が褒められないのは〇〇できないからだ」「努力してもできっこない」等、後ろ向きな考えばかり浮かぶのです。
すると新しいことにチャレンジできず、余計にできないことが増えてしまいます。
もちろんできないこととできることを区別するのはいいことですが、チャレンジする前から諦めてしまうのは、子どもの将来に大きくかかわってしまいます。
失敗を極度に恐れるようになる
自分に自信がないと、「失敗したらどうしよう」という恐れが子どもの思考を支配します。
逆に自信があれば、失敗してもなんとかなるという気持ちが強くなり、恐怖は感じません。
また自己肯定感が低いと失敗した自分を受け入れられず、「うまくいかないのは、〇〇のせいだ」などと、根拠のない恨みつらみを持つようにもなります。
自己肯定感が低い子どもは失敗を極度に恐れて前へ進めず、しかも他人を恨むようになり、大人になるにつれ誰からも愛されなくなってしまいます。
いざというときにパフォーマンスを発揮できない
自己肯定感は読んで字のごとく、自らを信じる感情です。
この感情がなければ、心の支えがありません。
すると、受験や入社試験といった人生における一大転換点でも、緊張や不安からいつもどおりのパフォーマンスを発揮できなくなってしまいます。
もちろん、人生の転換点で緊張しない子どもはいません。
でも、次のようなネガティブな思考が頭を支配するか、ポジティブな思考が頭を支配するかによって、結果は大きく変わってしまうと言っても過言ではありません。
ポジティブ:やることはやった!失敗してもどうにでもなるさ
ネガティブ:失敗したらどうしよう…
統計的なデータがあるわけではありませんが、ポジティブに自分を信じられる子どものほうが緊張度は少なく、いつもどおりの力を出せそうなkとは想像できるのではないでしょうか?
このように自己肯定感が低いと、いつものパフォーマンスを発揮できず、悪い結果にまた自信を失くす…の繰り返しになってしまいます。
諦めが早くなる
最後は諦めが早くなる点です。
失敗したらどうしようという気持ちが強くなりすぎれば、当然「失敗したくないから諦めよう」という気持ちになってしまうからです。
逆に自己肯定感が強い子どもだと「何度失敗しても、できるまでやろう!」という気持ちになり、人生が大きく変わっていきます。
ですから、自己肯定感はすべての子どもに持たせてあげるべきだと言えます。
子どもの自己肯定感を高める方法
ここまで自己肯定感が低いことによる影響をお伝えしてきたので、自己肯定感の大切さをお分かりいただけたかと思います。
では次に、自己肯定感を高める方法をお伝えします。
具体的には次の通りです。
● ありのまま受け止めることに努める
● 怒り方にも一工夫する
● 行動をきちんと評価してあげる
さっそく、解説していきます。
ありのままを受け止めることに努める
子どもの自己肯定感を高める方法の一つ目は、ありのままを受け止めることです。
これは「承認」とも呼ばれ、自己肯定感を高める、もっとも基本的な行動です。
承認するときに気をつけなければならないのが、決して評価する言葉を使わないこと。
たとえば、「〇〇できて『えらいね』」といった言葉は、評価になってしまうので、使用を避けましょう。
それよりもシンプルに「〇〇できたね」と、行動そのものを受け入れることが自己肯定感を高めるスタートです。
逆に評価する言葉を使ってしまうと、子どもは親御さんが喜ぶ行動しかしなくなり、顔色ばかりを伺うようになってしまいます。
怒り方にも一工夫する
親御さんが子どもの間違った行動に対して怒るときには、「叱る」ことを意識してください。
というのも、感情に任せた怒りをぶつけると子どもを萎縮させてしまいますし、「何が駄目だったのか」をわかりにくくします。
叱るとは、駄目だった行いに対して、何が駄目だったのかをきちんと説明し、次にどう改善するのかを伝えることです。
とすると、怒るよりも叱るほうが建設的ですよね。
ただ、怒りを抑えるのは親御さんの負担にもなるので、叱るときには、一度時間を置いてからにしましょう。
行動をきちんと評価してあげる
最後は、行動をきちんと評価してあげることです。
というのも、結果だけの評価を行っていると「あれだけ頑張ったのにお父さんとお母さんはちゃんと見てくれない…」といった気持ちになってしまうからです。
もちろんある程度の年齢になって、行動よりも結果が評価されることを伝えるのも大切ですが、最低限中学校までは行動の評価もしてあげてください。
たとえば、「できなかったけど、すごく頑張ったよね」といった言葉掛けだけでも十分です。
さらにこのような評価をしていると、「行動すること、改善することが大切なんだ」
という、良い習慣付けにもつながります。
子どもの自己肯定感を低くしてしまう、親の行動や言動
最後の項目では子どもの自己肯定感を低くしてしまいかねない、親御さんの行動や言動をお伝えしていきます。
具体的には次の通りです。
● 親が子どもの話をまったく聞かない
● すべての物事を親主導で決めてしまう
● 結果の評価ばかりしてしまう
● けなす言葉や否定の言葉をなげかける
● 厳しすぎるしつけをしてしまう
それぞれ詳細に解説します。
親が子どもの話をまったく聞かない
子どもの自己肯定感を低くしてしまう行動や言動の一つ目は、親が子どもの話をまったく聞かないことです。
これでは子どもから、自分に興味がないんだと思われても仕方ありません。
たとえどんなに忙しくても、子どもの話を聞き流してしまうのは絶対に避けましょう。
子どもの目を見てきちんと聴くことを意識し、いつも徹底してください。
すべての物事を親主導で決めてしまう
またすべての物事を、親主導で決めてしまうのは避けましょう。
例えば、「〇〇しなさい」や、「〇〇じゃないとダメ」といった命令口調は、子どもの行動を容認しない言葉です。
これが行き過ぎると、当然子どもは親御さんのいうことにしか行動基準を見いだせず、自己肯定感も育ちません。
結果の評価ばかりしてしまう
先ほどの項目で行動の評価をしましょうとお伝えしましたが、逆に結果の評価ばかりすることは避けましょう。
というのも、結果の評価は親御さんが子どもの上司となって、評価を下してしまうので当然反発がありますし、「結果がでなければやっても意味がない」といった感情を育ててしまいます。
最初から結果を出す子どもも確かにいますが、ほとんどは行動が伴ってはじめて結果がでてくるものです。
ですから、まずは行動を評価し、「行動することが一番大事である」ということを子どもに伝えていきましょう。
けなす言葉や否定の言葉を投げかける
続けて、けなす言葉や否定の言葉を投げかけることは絶対にNGです。
親御さんの世代では、けなすことで奮起を促すといった方法がメジャーだったかもしれませんが、多くの子どもはこれらの言葉に傷ついてしまいます。
もちろんときには厳しい言葉も必要ですが、人格否定や存在否定となる言葉は絶対に使わないでください。
この言葉で子どもから恨みを買うことはあっても、決して喜ばれることはありません。
厳しすぎるしつけをしてしまう
最後に厳しすぎるしつけをしてしまうのも避けましょう。
というのも、厳しすぎるしつけはそのまま子どもの自主性を損ない、ひいては自己肯定感を低くしてしまうからです。
自己肯定感を高めるには子どものあるがままを受け入れることからスタートします。
ですから、何かをしたら罰せられるかもしれないという精神的な縛りを加える、厳しすぎるしつけはNGです。
もちろん、躾自体を否定しているわけではないので、程度と頻度、叱り方や言葉使いをよく考えておきましょう。
子どもの自己肯定感は親次第!言動のチェックを忘れずに。
子どもの自己肯定感はそのままチャレンジ精神や自信につながるので、高ければ高いほど良いと言えます。
逆に低い子どもは何事にも自信を持てず、大事な場面でも諦めてしまう可能性もあります。
もちろん、子どもの自己肯定感を外から測る方法はありませんが、何事にも意欲的に取り組む子どもであれば大丈夫と言えるでしょう。
もしお子さんが新しいことにチャレンジせず、失敗を恐れすぎるなら、一度親御さん自身の言動や行動に問題がないか確認してください。
子どもの自己肯定感は、親御さんの言動で作られていくと言っても過言ではありません。
親御さんの言動を常にチェックし、お子さんを傷つけていないか、もし思い当たることがあれば一刻も早く改めてあげるようにしてください。
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