発達障害を抱える中学生の困りごとを先回り!特性を理解したチェックリストと具体的な対処法
「発達障害を抱える中学生のウチの子なんだけど、困りごとを先回りして調べたい」
「発達障害の困りごとって何かあるのかな?」
「チェックリストを見て、発達障害かどうかの簡単なチェックをしてみたい」
このようなお悩みを抱えていませんか?
発達障害を抱える中学生のお子さんが居るご家庭では、学校生活で困りごとがないか心配になるでしょう。
もちろん発達障害を抱える中学生は学校生活に困ることがあります。
ただ、心配しすぎて過保護になってしまうのも考えものです。
当記事では発達障害を抱えるお子さんが抱える困りごとをチェックリスト化し、対処法もあわせて解説します。
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発達障害を抱える中学生の困りごとチェックリスト
発達障害を抱える中学生のお子さんは次のような困りごとを抱えているのではないでしょうか。
- 友達にあわせたり会話したりるのが苦手
- うっかり忘れが多発する
- 複数のことを同時進行できない
- 頼まれごとを断れない
- 整理整頓が苦手
- 努力しても授業についていけない
- ひんぱんに体調不良になる
それぞれのチェック項目について詳しく解説します。
チェックリスト①友達にあわせたり会話したりするのが苦手
発達障害を抱える中学生のお子さんの苦手チェック項目の一つ目は、友達にあわせたり会話したりすることが苦手な点です。
興味関心があわないと、話題をあわせたりすることが苦手な傾向があります。
自身のしたい話を一方的にしてしまって友達からのひんしゅくを買ってしまったり、比喩・皮肉といった高度な言語能力が求められることが苦手で言葉通りに受け取ってしまうこともあります。
チェックリスト②うっかり忘れが多発する
発達障害を抱えているお子さん、とくにADHDの特性が高いと考えも衝動的になりがちで、注意力が散漫になり、うっかり忘れが多発します。
今から学校の準備をしようとしているのに、他の気になることが突発的に頭に浮かんできて準備していることを忘れがちです。
チェックリスト③複数のことを同時進行できない
話しながら作業をするといったようなマルチタスクが苦手なことも、苦手チェックリストに入ります。
一度にたくさんの指示を出されるような場面では指示忘れや混乱が出てきてしまい、行動に移せない可能性もあります。
もちろん先生からの指示などをノートに書いておくなどの対策をしておけば対処可能です。
チェックリスト④頼まれごとを断れない
頼まれごとがあると、ついつい断りきれずに引き受けてしまうのも発達障害を抱える中学生の特徴です。
頼まれごとを承諾する、もしくは断る際には以下の違いがあるため断りづらい点に注意してください。
- 頼まれごとを承諾する→そのまま受け入れるだけなので突発的な返事をしなくていい
- 頼まれごとを断る→理由を突発的に考えて返さなくてはならない
発達障害を抱えていると「突発的なできごと」に対しての対応が難しく感じます。
いつもの会話なら対処できても、整理して物ごとを話す際に苦手を感じやすく、頼まれごとを断れないお子さんになってしまう恐れもあるでしょう。
チェックリスト⑤整理整頓が苦手
思考を整理して断る理由を伝えるのが苦手なことから、整理整頓も苦手に感じるお子さんも多いです。
整理整頓はマルチタスクの連続であり、散らかったものをどのように整理するのかを部屋全体を見渡しながら決めていく必要があります。
このように整理整頓は計画性も求められるため難しく感じると考えておきましょう。
チェックリスト⑥努力しても授業についていけない
小学生までは「〇〇する」といったように簡単な計算などが求められていましたが、中学生からは「要点をまとめる」や「文章を理解する」といった高度な問題が出題されます。
これらの問題は発達障害を抱える中学生のお子さんからすると、複雑さが増してしまうので、どれだけ努力しても授業についていけない恐れが出てくるでしょう。
簡単なシングルタスクのみを求められる計算問題などは得意であっても、今までの知識を統合的に求められるタスクは苦手な傾向があります。
ただ、発達障害を抱えるお子さんであっても、努力次第できちんと授業についていけるようになるため、最初から諦めないことが大切です。
チェックリスト⑦ひんぱんに体調不良になる
発達障害を抱えるお子さんは中学生から脳の負担が増えると同時に、使いすぎてしまう傾向もあるため、頭痛やストレス性の胃痛などの体調不良が頻発します。
学校生活からの精神的なストレスや脳の使いすぎなどで、他のお子さんと比べて体調不良になる確率が高く、十分なケアが必要になるかもしれません。
ただ、誰しもが身体の不調を抱えやすい時期ですし、発達障害以外にも学校生活を送る上でハンディキャップになりやすい障害はあるので、お子さんだけが苦しんでいるわけではないと考えてください。
それよりも、学校生活を送るためにはどのようなサポートが必要なのかを考えるほうが建設的です。
発達障害を抱える中学生の特性は強みでもある
発達障害を抱える中学生のお子さんが持つ強みは以下のとおりです。
- 独自の世界を持って人に流されずに生きる
- 興味を持つと圧倒的な集中力を発揮する
- 独自の感性で革新的な解決策を考案できる
それぞれ解説します。
独自の世界を持って人に流されずに生きられる
発達障害を抱える中学生のお子さんは独特な視点を持ったり、考え方を持ったりして、独自の世界観を構築することが多くあります。
一般的な枠組みにとらわれず、創造的に物ごとを解決するアプローチするといった特性もある点に着目しましょう。
たとえば、「〇〇だから△△」といった常識があったとしても、「✕✕もあるよね?」と常識を外れたところからの解決アプローチをすることもあります。
独自の世界観を持っていれば、人に流されずクリエイティブな世界で生きることも可能なので、特性を否定することはあまりおすすめしません。
興味を持つと圧倒的な集中力を発揮する
発達障害を抱えるお子さんのほとんどは、思考の多動性はあるものの、興味を持ったことに対して圧倒的な集中力を発揮します。
他のご家庭のお子さんではほとんど発揮できない集中力であり、新しい技術などをキャッチアップする際に大きな力になります。
ただ、興味を持つまでに時間がかかる場合もあるため、親御様は興味の幅を広げることを優先するといいでしょう。
独自の感性で革新的な解決策を考案できる
発達障害を抱えているお子さんは、先ほどお伝えしたように独自の世界観を持っていますし、独自の感性も持っています。
このことから、普通のアプローチでは解決できない解決策を思いつくこともあるでしょう。
たとえば、数学の公式をひょんなことから覚えなくても活用できるようになることもあります。
このように発達障害は「障害」という言葉が使われていますが、実はお子さんの個性を伸ばす特性でもある点は見逃せません。
発達障害とは具体的にどのような特性があるのか
発達障害の種類を大まかに分けて、具体的な特性を解説します。
ADHD(注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害)の場合
ADHDの特性は以下になります。
- 不注意
- 多動性・衝動性
子どもであれば誰しもが持つ特性が強く現れるのがADHDを抱えるお子さんであると考えておくといいでしょう。
中学生になっても集中力が持続できなかったり、不注意が多いとADHDの可能性もあります。
ASD(自閉スペクトラム症/自閉症スペクトラム障害)の場合
ASDの特性は以下になります。
- こだわりが強い
- 相手の気持ちを読み取ることが難しい
- 自身の気持ちを伝えることが難しい
このように特定の行動に強いこだわりが見えたり、コミュニケーションに苦手意識があるとASDの特性が強いと考えられます。
LD(限局性学習症/学習障害)の場合
LDの特性は以下になります。
- 読み書きが苦手
- 計算が苦手
- 学習進度の遅れが1〜2年ほどある
LDは知的発達が遅れていないにもかかわらず、読み書きなどの特定分野、もしは複合してできないといった特性になります。
発達障害の中学生に関するよくある質問
発達障害の中学生に関するよくある質問は以下のとおりです。
- 発達障害を抱える中学生女子の特徴は?
- 発達障害を抱える中学生は勉強しない?
- 発達障害を抱える中学生は幼い傾向にある?
簡潔に回答します。
発達障害を抱える中学生女子の特徴は?
発達障害を抱える中学生の女子は、特性が現れにくく周りからの理解が得られない恐れがあります。
男性・女性と比べると女性のほうが力が弱く大人しい傾向にあるため、発達障害と気づかれない傾向にあります。
そのため、二次性徴とともにうつ病や依存症などを併発してしまう恐れがあるため注意が必要です。
発達障害を抱える中学生は勉強しない?
発達障害を抱える中学生は勉強しないという傾向はありません。
興味のある範囲で勉強を続ける傾向にあり、興味を広く持ってもらう指導が効果的です。
発達障害を抱える中学生は幼い傾向にある?
発達障害を抱える中学生のお子さんは実年齢よりも幼く見えることも多いです。
おおよそ3割は幼いと考えるほうが良く、親御様も実年齢を気にしないほうが建設的です。
社会に出る年齢が迫ってくると焦りもありますが、見守ることを意識してください。
中学生のお子さんに発達障害の傾向が見られたら
今回の記事では発達障害を抱えるお子さんの困りごとチェックリストを紹介しました。
発達障害を抱えるお子さんは周りのお子さんと比べて、発達段階が遅れて見えたり、できないと感じたりすることも多いでしょう。
ただ、発達障害の特性にはお子さんの個性を伸ばすヒントも隠れています。
当社では発達障害を抱えるお子さんでも学べる環境を用意できる先生を派遣しているので、気になる方は一度相談してみてください。