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発達障害のお子さんがスマホ依存に陥る理由と今すぐできる解決策

「発達障害を抱えているとスマホ依存になりやすいって本当?」
「スマホ依存になっているのは発達障害の特性が関係している?」
「発達障害を抱える子のスマホ依存を治すにはどうすればいいのだろう…」

このように悩んでいる親御様も多いでしょう。
発達障害を抱えているお子さんは、脳の特性上依存症になりやすく、最近はスマホに依存するケースが多いといわれています。
本記事では、発達障害のどんな特性がスマホ依存に関わっているのか、対処法はあるのかを詳しく解説します。

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もくじ

スマホ依存を引き起こす発達障害の特性

発達障害を持ったお子さんは、以下の理由でスマホ依存になりがちです。

  • 人とのコミュニケーションが苦手
  • やるべきことを後回しにする
  • 計画性を持って行動できない
  • 興味を持つとハマってしまう
  • 待つのが苦手
  • 衝動的に行動する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

人とのコミュニケーションが苦手

発達障害を持ったお子さんは、人とのコミュニケーションが苦手なことが多いです。
常識やその場の雰囲気などがわからず、適切な行動をとれない結果、人と関わることを諦めてしまうケースがあります。
スマホを見ていれば人とうまくコミュニケーションが取れないストレスを解消できるので、だんだんスマホ依存になっていきます。

やるべきことを後回しにする

やるべきことを後回しにする特性が発揮されて、スマホの利用時間が長くなることもあります。
面倒だと感じることがあると、ついスマホに手を伸ばして、興味がある情報を眺めてしまいます。
やるべきことを先延ばしにするためにスマホをいじってるうちに、スマホに依存していってしまうのです。

計画性を持って行動できない

計画性を持って行動できない発達障害の特性で、スマホ依存を引き起こすこともあります。
今やるべきことをやらないとどうなるか想像できず、ついスマホで時間を潰してしまいます。
計画性を持って行動できれば、スマホをいじっている場合ではないと自分を制御できますが、それができません。
ダラダラとスマホをいじってしまい、気づいたら時間がなくなっていることが日常茶飯事です。

興味を持つとハマってしまう

興味を持つとハマってしまうせいで、スマホ依存になりやすい側面もあります。
スマホの中には、面白い情報やゲームがたくさんあるからです。
たとえば、刺激的なショート動画をずっと見ていると、いつのまにかスマホに依存して抜け出せなくなってしまいます。
ハマりやすい特性があるので、無意識にスマホに集中しすぎないよう注意する必要があります。

待つのが苦手

待つのが苦手な特性によって、スマホに依存しやすくなることもあります。
SNSの連絡は現実世界よりも返事や反応が早い場合が多いので、心地よく感じます。
なかなか終わりが見えない宿題に飽きて、すぐに反応があるSNSを開いてしまうことも。
スマホは待つのが苦手な人でも楽しめるアプリがたくさんあるので、癖になります。

衝動的に行動する

衝動的に行動する特性がある発達障害を抱えたお子さんは、気軽に手に取りやすいスマホに依存する傾向があります。
買い物・ギャンブル・お酒など色々ある依存先のなかで、スマホは最も手に取りやすい選択肢です。
たとえば面白い漫画をアプリで読んでいる途中なら、続きが気になって衝動的にスマホを開いてしまうこともあるでしょう。
後先考えずに衝動的に行動する特性を持ったお子さんは、ついスマホを手に取りがちです。

発達障害を抱えたお子さんがスマホ依存になりやすい理由

発達障害があるお子さんがスマホ依存になりやすい理由は以下のとおりです。

  • SNSなど飽きないアプリが多い
  • ドーパミンが出るゲームがたくさんある
  • 仮想空間なら人間関係で悩みにくい
  • 衝動的にスマホを開く癖がつきやすい

1つずつ具体的に見ていきましょう。

SNSなど飽きないアプリが多い

スマホの中にはSNSなど、飽きないアプリがたくさんあります。
大人でも飽きないように作られているアプリに、お子さんがハマるのは当然でしょう。
発達障害の特性上、ハマったものにはとことん時間を使ってしまう傾向があります。
他にやるべきことがあっても、自分の興味がおもむくままにスマホを開いて遊んでしまうのです。

ドーパミンが出るゲームがたくさんある

スマホゲームはドーパミンが出るように作られているものが多いです。
発達障害を抱えるお子さんは基本的にドーパミンが不足しているので、ドーパミンが出るものにハマりやすいです。
たとえば、ガチャを回すとアイテムをもらえるスマホゲームは、ギャンブルのような依存性があるといわれています。
ドーパミンが出るゲームにハマってしまうと、スマホ依存から抜け出せなくなってしまいます。

仮想空間なら人間関係で悩みにくい

人間関係の悩みが発生しにくい仮想空間に居場所を見出して、スマホ依存になるお子さんもいます。
発達障害があるお子さんは、人間関係が上手くいかないストレスを抱えていることが多々あります。
学校で上手く友達を作れないお子さんが、SNSに居場所を見いだすと、常にスマホを見ている生活になるでしょう。
良好な人間関係を築くのが苦手なお子さんは、特にスマホに依存しやすいといえます。

衝動的にスマホを開く癖がつきやすい

発達障害の特性が出て衝動的にスマホを開く癖がつきやすいのも、スマホ依存になりやすい理由です。
特に理由もなくスマホを開く癖がついてしまうのです。
衝動的に行動する特性のせいでスマホを開いてしまうお子さんなら、スマホを目に見えない位置に置くだけでやるべきことに集中できます。

発達障害を抱えたお子さんがスマホ依存になる兆候

発達障害を抱えたお子さんがスマホ依存になる兆候を紹介します。

  • スマホが近くにないと不安そう
  • 通知に過剰反応する
  • ながらスマホをする
  • 生活よりもスマホをいじる時間を優先する
  • 生活に悪影響が出はじめている
  • スマホを取り上げるとイライラして暴れる

具体的に説明します。

スマホが近くにないと不安そう

スマホ依存になりかけているお子さんは、スマホを近くに置いておかないと不安そうな素振りを見せます。
スマホが目に入らないことで、不安な気持ちがこみ上げてくるからです。
スマホに依存していないお子さんなら、スマホが見えないときは目の前のことに集中できます。
親御様がスマホを預かったときにそわそわしていたら、スマホ依存の兆候です。

通知に過剰反応する

スマホ依存になりかけているお子さんは、通知に過剰反応を示します。
スマホがお子さんの世界の大半を占めているため、通知が必要以上に大きく聞こえます。
たとえば、食事中にスマホが鳴ったときに無意識に手にとってしまうのは、スマホの通知を気にしすぎている証拠です。
通知に過剰反応するようになったら危ないと考えましょう。

ながらスマホをする

ながらスマホをするのも、スマホ依存になりかけているお子さんの特徴です。
ながらスマホとは、何か別のことをしながらスマホをいじることです。
たとえば、歩きながらもスマホ画面から目を離せないのは、完全なスマホ依存でしょう。
ながらスマホは事故につながりかねない習慣なので、気づいたら早めに対策する必要があります。

生活よりもスマホをいじる時間を優先する

スマホ依存になりかけているお子さんは、生活よりもスマホをいじる時間を優先する傾向があります。
スマホが気になって仕方ないくらい気を取られてるからです。
たとえばお風呂に入るときもスマホから目を離せない場合は、かなり危ないでしょう。
何よりもスマホをいじる時間を優先するお子さんとは、スマホを手から話して一度対面で話してみる必要があります。

生活に悪影響が出はじめている

生活に悪影響が出るほどスマホを触っているお子さんは、もはや完全なスマホ依存といえるでしょう。
スマホが世界の中心になっていて、まわりの声が聞こえづらくなっています。
トイレに行くときもご飯を食べるときもスマホを手放さず、睡眠時間を削ってしまうほどスマホに集中していたら危険なサインです。
お子さんと話し合ってスマホの使用ルールを決め、少しずつスマホに触らない時間を作っていきましょう。

スマホをとりあげるとイライラして暴れる

スマホを取り上げるとイライラして暴れるお子さんはスマホ依存といえます。
イライラして暴れるのは、薬物依存の禁断症状のようなものです。
親御様が注意してスマホを取り上げると、依存しているものがなくなったストレスで集中力もなくなり、落ち着かない状況が続いてしまいます。
禁断症状が出るほどスマホに依存している場合は、専門機関に相談することも検討してみましょう。

【チェックリスト】発達障害でスマホ依存になっていないか

お子さんがスマホ依存になっていないか気になる方は、以下のチェックリストを使って確認してみてください。

  • スマホを取り上げるとイライラする
  • なんとなくスマホに手を伸ばす癖がある
  • 何時間でもスマホをいじっている
  • 食事中でもスマホを触る
  • トイレやお風呂にスマホを持ち込む
  • 友達ができる様子が見られない
  • SNSの反応を常に気にしている
  • 「すぐに返信しなくちゃいけない」とよくいっている
  • スマホに集中しすぎて家族との会話が減っている
  • 勉強に支障が出るほどスマホを見ている
  • スマホの触りすぎで睡眠不足になっている
  • イライラして人や物に当たり散らすようになった
  • 最近やる気のなさそうな顔をしている
  • 以前より感情が乏しくなった
  • 肩こり・頭痛・めまいなどの症状がある

以上の項目に10個以上当てはまっていたら、かなり危険な状態です。
スマホ依存を脱却できるように、以下の対処法を試してみましょう。

発達障害を抱えたお子さんがスマホ依存を脱却する5つの対処法

発達障害を抱えたお子さんがスマホ依存になっていたら、以下の5つの対処法を試してみましょう。

  • 家族全員でスマホの使用ルールを決める
  • 家族の会話を増やす
  • 1日だけでもスマホを手放してみる
  • スマホ以外の趣味を見つける
  • 専門機関に相談する

順番に見ていきましょう。

家族全員でスマホの使用ルールを決める

発達障害を抱えているお子さんがスマホ依存になっている様子が見られたら、家族全員で話し合ってスマホの使用ルールを決めましょう。
スマホの使用ルールを決めたら家族全員で守ることで、お子さんも従いやすくなります。
親御様がスマホのルールを一方的に決めてお子さんだけに守らせようとしても、反発してスマホ依存が悪化するだけです。
まずは大人がルールを守ってみせることで、決まりごとを守る大切さを教えましょう。

家族の会話を増やす

スマホ依存を脱却するために家族の会話を増やしましょう。
スマホをいじる以外にやることがあれば、スマホに逃げることも少なくなります。
ただし、楽しくないと感じる会話でストレスを与えると、お子さんにスマホを触る動機を与えてしまうので逆効果になります。
お子さんに興味を持って、関心がありそうな話題を振れば、楽しそうに話し出すでしょう。

1日だけでもスマホを手放してみる

家族全員で1日だけでもスマホを手放してみるのも良い方法です。
いわゆる「デジタルデトックス」をおこなうことで、スマホをいじらなくても生活できることがわかります。
1日だけ、と期限を決めれば、多少苦痛を感じたとしても我慢できるでしょう。
親御様も一緒にスマホを手放してみることで、お子さんもすんなり受け入れやすくなります。

スマホ以外の趣味を見つける

スマホが唯一の趣味になってしまっているのなら、スマホ以外の趣味を見つけることに注力してみましょう。
スマホより楽しいことが見つかれば、依存症を脱却できます。
絵を描くのが好きなお子さんなら、紙に絵を描かせることで画面から注意をそらしましょう。
スマホより夢中になれることを見つけるために、視野を広げて様々なことに挑戦することをおすすめします。

専門機関に相談する

以上の方法でどうしてもスマホ依存から抜け出せない場合は、専門機関に相談してみましょう。
発達障害の特性をよく理解している専門家に相談すれば、適切な対処法で依存を断ち切るサポートをしてくれます。
具体的な相談先としては、児童精神科・心療内科・発達障害者支援センターなどがあげられます。
親御様だけで対処しきれない場合は、以上の専門家に頼ってみましょう。

発達障害のお子さんがスマホ依存を脱却する「スクリーンタイム機能」

発達障害のお子さんがスマホ依存を脱却するには、iPhoneのスクリーンタイム機能が有効です。
スクリーンタイム機能を使えば、アプリごとに使用時間の上限を設定できます。
使用時間の上限は親御様が決めるのではなく、お子さんに決めさせることをおすすめします。
お子さん自身が決めたルールに沿って、どのアプリを何時間使っているか週1回確認する機会を設ければ、だんだんスマホ依存から脱却できるでしょう。
以下の項目で詳しくお伝えします。

アプリごとに使用時間の上限を設定できる

IPhoneのスクリーンタイム機能を使えば、アプリごとに使用時間の上限を設定できます。
スクリーンタイム機能はアップル社がスマホ依存対策としてリリースした、優れた機能です。
スマホのタイマー機能で、事前に定めた時間しか使用できない設定にできます。
たとえばInstagramを触るのは1日1時間までと決めたら、スクリーンタイム機能で1時間と設定しておきましょう。
使用時間の上限を設定するにはパスワードが必要なので、親御様だけが知っているパスワードにすれば、スマホの使用限度を物理的に管理できます。

上限はお子さんに決めさせる

アプリの使用時間の上限は、お子さん自身に決めさせましょう。
本人が決めることで、納得感を持ってルールを守れるようになります。
「スマホゲームは1日何時間、どのタイミングで遊ぶことにする?」と聞いて、お子さんからルールを引き出しましょう。
ただし、誘導尋問のように答えさせて親御様の都合のいいルールを押し付けられたとお子さんが感じた場合、ルールを守ろうとしなくなる恐れがあります。
お子さんの意見を尊重して決めましょう。

どのアプリを何時間使っているか週1回確認する

どのアプリを何時間使っているか、1週間に1回は確認するようにしましょう。
スクリーンタイム機能で過去1週間のスマホ使用状況が見れるので、スクリーンショットを撮ってお子さんと一緒に振り返ります。
使用状況を振り返る際に、お子さん自身に反省点を話させることで、次から気をつけようと思えるようになります。
ルールを守れるお子さんになってほしいなら、自発的な行動を促しましょう。

発達障害を抱えたお子さんをスマホ依存にしないためにできること

ここからは発達障害を抱えたお子さんをスマホ依存にしないためにできることをお伝えします。

  • 否定的なコミュニケーションをやめる
  • お子さんに興味を持って観察する
  • 日常的にポジティブな声かけをする

1つずつ詳しく説明します。

否定的なコミュニケーションをやめる

発達障害を抱えたお子さんにスマホ依存になってほしくないなら、否定的なコミュニケーションをしないよう気をつけましょう。
親御様の否定的な言葉にストレスを感じると、スマホに逃げやすくなります。
「なんでこんなこともできないの!」と怒ってばかりという自覚はありませんか。
親御様に余裕がなくてお子さんがストレスを感じる状況なら、まずは余裕を持ってお子さんと向き合えるような環境作りから意識してみましょう。

お子さんに興味を持って観察する

親御様がお子さんに興味を持って観察することも大切です。
興味を持ってもらえていると感じることで、お子さんも心を開きやすくなります。
たとえば、お子さんが学校であったことを話したそうにしていたら、手を止めてきちんと耳を傾けましょう。
親御様からの愛情をきちんと感じていれば、お子さんがスマホ依存になるほどストレスを抱えることもなくなります。

日常的にポジティブな声かけをする

日常的にポジティブな声かけを心がけることも有効です。
親御様がポジティブさを心がけていれば、お子さんにも伝わります。
お子さんが朝、起きれただけでも「すごい!」と褒めれば、自己肯定感の高いお子さんに育ちやすくなります。
発達障害を抱えたお子さんは、自信を持てずに生きにくさを感じる傾向があるので、自己肯定感を高めてあげることで生きやすくなるでしょう。

発達障害のスマホ依存に関するまとめ

今回は発達障害とスマホ依存について、原因と対処法を詳しく解説しました。
発達障害を抱えているお子さんは、強い刺激を求めたりストレスを溜めやすかったりすることから、スマホ依存になりやすいといわれています。
スマホ依存の兆候が見られたら、スマホに頼らないで生きられるよう、家族で対策を考えましょう。
家庭だけで問題を解決するのが難しいとお悩みの方は、発達障害に精通している家庭教師に頼ってみるのも1つの手です。
長年の経験に基づく、たしかなノウハウと指導力で、お子さんの特性にあった学習法を提案します。
発達障害を抱えるお子さんの、学校やご家庭での過ごし方から勉強のことまで、なんでもご相談ください。

この記事を書いた人

水巻 晃子 / 家庭教師のゴーイング サポート責任者

メッセージ:
辛い時や苦しい時は一人で悩まず、まずは私たちゴーイングに相談してください。解決の糸口を必ず一緒に見つけたいと思っています。

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