ADHDの子の話し方を相手の心情を思った言い方に改善する方法
「ADHDって言い方キツイのよね」
「親でもムッとする時がある」
「これで友だちできるのかな…?」
こんなことでお悩みではありませんか?
ADHDを抱えるお子さんの話し方は直接的なので、親御さんをムッとさせてしまうことがあります。
毎日お子さんの面倒をみているお母さんだけは理解してくれるとしても「友だちとこんな調子で大丈夫かな…?」と心配になってしまいますよね。
そこで今日は、ADHDを抱えるお子さんの話し方の特徴と対策方法を解説していきます。
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ADHDを抱えるお子さんの話し方の特徴
ADHD を抱えるお子さんの話し方の特徴は、以下の通りです。
● 空気が読めないと感じる
● 失言があると感じる
● 言葉の伝え方がきついと感じる
● おしゃべりが長い
ADHDの特性のなかには、そもそも思ったことをそのまま口にしてしまうという特性があるため、このような話し方になってしまうのは仕方ないと言えるのですが、コミュニケーションがうまく取れない場合が多いです。
以下では、この内容についてより詳しく解説していきます。
話し方の特徴①空気が読めないと感じる
ADHD を抱えるお子さんの話し方の特徴の一つ目は、空気が読めないと感じることです。
具体的には次のような事です。
● 授業中におしゃべりしてしまう
● 静かにしていなければいけないところで話してしまう
● 怒られているのに反省した色の見えない話し方をする
このように、一般的には空気が読めないと感じられてしまう話し方をするのが特徴です。
失言があると感じる
また失言があるのも特徴の1つです。
具体的には次のような事例があります。
● 友達の身体的な特徴をからかってしまう
● 人のミスを公然と指摘してしまう
このように、一般的にはマナー違反とされることも言ってしまいます。
とくに身体的な特徴に関する失言は、友達をなくす原因にもなります。
言葉の伝え方がきついと感じる
自分が思ったことを正直に伝えることは、日本の文化圏ではあまり推奨されませんし、話し方もきつくなります。
この話し方のキツさが、ADHDを抱えるお子さんの話し方の特徴にも当てはまります。
たとえば、話し方のキツさを優しい話し方と比較すると良くわかります。
● きつい話し方「〇〇してって言ったじゃん!」
● 優しい話し方「〇〇できなかったのには何か理由はある?」
このように、後者のほうが対人関係においてスムースにいくのがお分かりになると思います。
おしゃべりが長い
最後の話し方の特徴は、おしゃべりが長いことです。
これは思ったことをそのまま口に出してしまう特性が原因で、相手の反応を見ずに話を続けてしまいます。
もちろん、話し相手が友達でお子さんの特性を知っていれば問題はありませんが、初対面の相手におしゃべりを続けてしまうと、きちんとした交友関係を結べる確率は下がってしまいます。
仮に大人になって働き始めた時、取引先との会話も長くなってしまえば問題になります。
そういったことにならない様、先ほどお伝えしてきた内容を含め、改善していく必要があるのです。
ADHDを抱えるお子さんは、なぜこのような話し方になってしまうの?
先ほどADHDの話し方についてお伝えしてきましたが、紹介してきた話し方の特性をまとめると、衝動性と多動性が原因になっていることがわかります。
というのも、思ったことを話すことは衝動性の特性に該当しますし、しゃべり続けてしまう特性は多動性に該当するからです。
こう聞くと、ADHDを抱えるお子さんの特性は、もしかすると「体だけに現れるものではないの?」と疑問に思う親御さんもいらっしゃるでしょう。
しかし、ADHDの特性は脳の構造が引き起こしているものなので、当然、話すなどの思考を使うものにも影響がある点には注意が必要です。
たとえば、衝動性・多動性優勢型に分類されるお子さんであれば、この傾向が強く出てしまうので、話し方についても訓練を積んで、相手のことを考えながら話せるようトレーニングさせてあげましょう。
ADHDの子の話し方を改善する方法
それではADHDの子の話し方を改善する方法について、以下の順番で解説していきます。
1. 状況を想定する
2. 一度親御さんとロープレをする
3. 相手の心情を考える
4. 一度紙に書いて気持ちを整理する
5. 伝えた後の顔を確認する
思ったことをそのまま口に出すのではなく、一度伝えたい言葉を飲み込み、消化した後、慎重に言葉を伝えていく方法を以下では解説していきます。
話し方を改善する方法①状況を想定する
ADHDを抱えるお子さんの話し方の改善方法の一つ目は、状況を想定することです。
これは親御さんが練習相手になり、お子さん自身と色々な状況を想定し、
「この時はどうやって話す?」
と、たくさんの事例を確認していきます。
話し方を改善する方法②一度親御さんとロープレをする
先ほどの状況想定をたくさん行っていると、お子さんは思ったことをそのまま話してしまいがちになるので、随時、親御さんは、「そういった言い方をすると、相手はこう思うよ」と伝えてあげます。
よくある会話のロープレになりますが、たくさんの事例を知ることで、お子さんは会話で思ったことをそのまま口に出したとしても、相手の心を傷つけるような言葉をあまり使わないようになります。
とはいえ、あくまでここまでは応急処置的な改善方法なので、ロープレをしながら次の方法もあわせて行ってください。
話し方を改善する方法③相手の心情を考える
ロープレを行いながら、事例を親御さんとたくさん考えて、会話でも相手の心を傷つけるような話し方がなくなってきたら、根本的な解決策である「相手の心情を考える」ことを行っていきましょう。
相手の心を考えるためには、言葉尻を掴むだけでは不十分なのは、親御さんも十分ご存知のはずです。
このとき行うのは、小説の読解とも似ており、相手がどんな動作や表情をしているかを読み解いていきます。
たとえば、「悲しいなあ」と伝えながらも、相手の表情が笑顔であったら、「冗談で言っているから笑っても大丈夫だな」と判断します。
自分だけが言いたいことを言っていたら、こういった相手に対する情報は全く入ってきませんので、親御さんと練習していく中で考えるクセをつけてあげましょう。
ですのでロープレをする時は、話す相手にきちんと集中することも伝えていきましょう。
話し方を改善する方法④一度紙に書いて気持ちを整理する
このように相手の表情にまで手を伸ばすと、自分のことばかり話していた頃と比べると一気に情報量が増えますし、もともとADHDを抱えると人の表情を脳内で処理するといった能力に不利があるため、時間がかかってしまいます。
とはいえ、間違った言葉を使えば相手を傷つけるので、そんなときは紙に書いて気持ちを整理するといった訓練も行うといいでしょう。
これは何も普段から行うのではなく、親御さんと会話するときに行えばいいだけです。
話し方を改善する方法⑤伝えた後の顔を確認する
最後は、紙に書いて気持ちを整理して、きちんと相手に今思っていることを伝えたら、答え合わせのために相手の表情を確認しましょう。
これは普段、誰しも行っていることですよね。
相手が少しむっとした表情になれば、間違ったことを伝えていることが分かります。
このように今伝えたことが、相手に取っていいことなのかどうか、表情を見て判断できるようにすると、会話の正解がより明確にわかるようになります。
ADHDを抱えるお子さんの話し方を直す方法【おしゃべり編】
最後の項目では、先ほどと同様におしゃべりの改善方法を見ていきましょう。
具体的には次の通りです。
1. しゃべってはいけないときを明確にする
2. 親御さんがまず管理する
3. 思ったことはノートに書く癖を付ける
それぞれ解説していきます。
おしゃべり改善方法①しゃべってはいけないときを明確にする
おしゃべり改善方法の一つ目は、しゃべってはいけない時を明確にすることです。
しゃべってはいけない時とは、例えば授業中があげられますよね。
このようにおしゃべりを改善していくためには、しゃべってはいけない時のルールを明確に定めましょう。
おしゃべり改善方法②親御さんがまず管理する
とはいえ、会話はその時々の流れによって異なるものです。
仮に話すべきなのに、ルール上、話してはいけないから話さないとなると、逆にお子さんは周りから浮いてしまいます。
ですから、こういった特殊ルールを含めて、まずは親御さんがルールの管理と指導を行っていくべきです。
すると、話し方のところでお伝えしたように、たくさんの事例をお子さんが学ぶようになり、自然と特殊なルールも判断できるようになっていきます。
おしゃべり改善方法③思ったことはノートに書く癖を付ける
最後は、思ったことをノートに書く癖を付けることです。
たとえば、衝動性からどうしても話したくなるといったことも考えられるので、それを回避するために、今思ったことをノートに書くようにしましょう。
その後、授業で思ったことを先生に伝えれば、先生からの評価もあがりますし、「よく授業を聞いているな」と判断されるようになります。
このようにすれば、衝動性のせいで周りから浮くことを回避できますし、先生の評価ももらえる、一石二鳥の状況ができあがります。
ADHDの話し方は練習を積むことで少しずつ改善することができます!
ADHDの特性として、思ったことをそのまま話してしまい、相手の気分を害してしまうことがあります。
この状態のまま大人になってしまったら余計に周りから浮いてしまい、友だちもできません。
そんなことにならない様、小・中学校時代から相手のことを考えて話せるよう、お子さんと話し方の練習を積んでいってください。
あまり難しく考えず、親御さんとの会話の中で「この言い方はちょっと…」と感じた時は必ず、相手の心情を考えてみるなどの練習をするだけでも結果は全く違ってきます。
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